アルコア：世界アルミ需要予想を下方修正－中国経済の鈍化で

　　10月10日（ブルームバーグ）：米アルミ生産最大手のアルコアは、中国経済の鈍化を受け、世界アルミ需要の伸び率予想を１ポイント下方修正した。

９日発表した７－９月（第３四半期）決算資料によると、今年のアルミ需要は６％増加する見通し。７月時点では７％増加するとの見通しを示していた。2011年は10％増、10年は13％増だった。

クラウス・クラインフェルト最高経営責任者（ＣＥＯ）はアナリストとの電話会議で、「最終市場における一部の地域で若干の減速が見られており、その筆頭は中国だ」と指摘。ただ、中国の需要は景気刺激の政府支出で10－12月（第４四半期）末時点で上向く可能性があると予想した。

国際通貨基金（ＩＭＦ）は９日、世界の成長率見通しを引き下げ、中国の今年と来年の見通しを0.2ポイント下方修正してそれぞれ7.8％、8.2％とした。世界的な供給過剰を背景に、ロンドン金属取引所（ＬＭＥ）のアルミ価格はこの１年間に下落し、８月には２年10カ月ぶりの安値を付けた。

ダベンポートのアナリスト、ロイド・オキャロル氏（リッチモンド在勤）は９日のインタビューで、「世界経済は明らかに減速傾向にある。それはＩＭＦが９日発表した通りだ。従って、アルコアの見通しはそれと矛盾がないと考える」と語った。

アルコアによると、大型トラックとトレーラーの需要は今年後退する見込み。中国のトラック・トレーラー生産も、３カ月前に予想した最大８％減ではなく、最大21％減少する見通しという。中国の缶・梱包材料需要の伸び率は８％とし、７月時点での予想（最大20％）を下回る可能性がある。

ニューヨーク時間９日午後７時49分（日本時間10日午前８時49分）現在、同社の株価は時間外取引で0.9％安の9.05ドル。

原題：Alcoa Cuts Global Aluminum Demand Forecast on ChinaSlowdown（抜粋）

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更新日時: 2012/10/10 10:51 JST