EM菌による放射能除染は詐欺モドキのオカルト
実におどろくべき『科学たわごと』です。EM菌とやらが放射性セシウムを除染するというのです。そのことを主張し、実際に福島で除染している張本人はれっきとした国立大学の名誉教授だというのですからあきれた話です。フジテレビのニュース番組に出演してこのような除染の批判をしてほしいという話がありました。
細菌、ウィールスの類がどんなにあがいてもセシウムの原子核を壊変して放射能を出さない核種にすることはありません。細菌、ウィールスなどの生化学反応は0.1eV(電子ボルト)とか0.01e1Vとかですから、原子核壊変に必要なエネルギー1MeV(メガ電子ボルト=1000キロ電子ボルト)から10MeVに比較してあまりにも小さいエネルギーです。
もし、もしもです、仮に、本当にEM菌が原子核壊変を起こすほどのエネルギーを出せるのなら、これは大変です!つまりこのEM菌とやらで原子爆弾も作れることになりますから!EM菌による除染とやらがいかにばかばかしいかお分かりでしょう。
フジテレビはこれら除染詐欺師の『データ』をもってきました。ある場所で放射能が強かったのに、日を経るごとにEM菌のはたらきでその線量が下がって行く、というデータでした。笑わせるな!放射能汚染は場所によってばらつきがあります。私も実際福島県、栃木県北部、宮城県南部でたくさんの測定をしました。場所によっては当初平均の10倍の数値を示す場所はざらにあります。ところがこの場所での線量も次第に減少することが多いのです。それは放射性の埃、ごみ、付着土砂などは拡散して均等化します。この拡散の効果で強い線量は次第に減少します。
地元の皆様、この種の科学詐欺に騙されないようにお願いします。
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