ソフトバンク、2012 冬・春モデルのAXGP対応に見える「戦略」
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(引用:ケータイWatch)
今回、SBのAndroid端末は、全て2.5GHz帯の
AXGP方式(TD-LTEの上位互換)に対応してきた。
iPhone 5は2.1GHz帯のFDD-LTE、そして先日経営統合した
イーモバイルの1.7GHz帯のFDD-LTEに対応と、
iPhoneとAndroidは高速通信規格で「住み分け」を行う事になった。
これでAndroid端末のトラフィックを2.5GHz帯に流す事が出来る。
これは大きな「革新」だ。
ドコモは全国5MHz幅(一部10MHz)でXiを展開しているが、
全てのAndroid端末がそこにぶら下がっている形になっている。
Xiが600万契約を超え、月に100万契約が増えていくという中で
かなり回線が混雑し、実行速度低下が著しいと聞く。
(引用:ケータイWatch)
AXGPはエリア的には、Xiよりもやや狭い感じだが、
まだ利用者が少なく、回線的にはかなりの余裕があるはずだ。
故にAXGPエリアでは、かなりの速度が出るだろう。
スマホ側では最大75Mbps対応なので、多分、30Mとかはザラで、
条件が良ければ、50M超えも決して珍しくないだろう。
孫社長は、イーモバイル社との経営統合会見の質疑応答の中で、
「いずれはFDD-LTE、AXGP全て対応のスマホを出します」
と言っていたが、これは来年の夏モデル以降に持ち越されるはずだ。
さすがに、今回のモデルに両対応の機種を出すのは、時間的に無理だ。
それに、まずはiPhone 5用のLTEネットワークを完成させるのが急務である。
最終的には、FDD-LTEとAXGP両方式のLTEに対応し、
電波の強さや消費電力的に最適のネットワークを自動で選択し、
シームレスに快適な高速通信を実現するというのが「理想」である。
ただし、AXGP対応だけでも、かなりの電池喰いなようで、
全ての方式に対応した場合は、一体どうなることやら?
という不安は残るが…(苦笑)。
いずれにせよソフトバンクは現状で、ドコモやauを超える周波数帯を確保した。
これをどう有効活用し、SBユーザーのみならず、日本全国民に
どうその価値を還元していくかというのは、非常に大きな課題であり
ソフトバンクに課せられた「責任」であろう。
昨今、世のジャーナリストやライターとされる人達は、
イーモバ社との経営統合に関連して、700MHz帯の取得の是非やらを、
しきりと総務省側の理論に擦り寄って議論したい向きを感じるが、
相変わらずの「幕藩体制意識」に苦笑を禁じえない。
いつまでも、日本のお役所の理論で通信や情報を論じていても、
その先に明るい未来は無いというのが、私の肌としての実感だ。
むしろ、お役所には、情報革命の何たるかをしっかりご理解して頂き、
下らない時代錯誤な使用目的で、貴重な周波数帯を占拠したり、
有効活用されていない分野には、ご退場いただくよう
大鉈を振ることではないか!?
(引用:ケータイWatch)
この周波数帯の図を見ても、貴重な「プラチナバンド」に
いまだにMCA(タクシー無線)なんかが、堂々と居座っている事に
改めて驚きを禁じえない。
いっそ、このMCAをSBが丸ごと買収すればいいのにとすら思う。
今日のSBの新機種発表から、話はやや大きくなってしまったが、
携帯電話からスマホへ、そしてその先へと目を向けた時、
日本の抱えている大きな矛盾や、
相変わらずのガラパゴス意識の病巣が良く見えてくる。
それを変えていくのに、私は孫社長に大いに期待をしたい。
そして同時に、その孫社長に想いを伝えていくのは、
我々一人一人だと思うのだ。
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