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【大リーグ】

イチロー “マトリックス生還” 捕手のタッチ 2度ヒラリ

2012年10月10日 紙面から

オリオールズ戦の1回、捕手のタッチをかわして、先制の生還をするヤンキースのイチロー=オリオールパーク(共同)

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◇ア・リーグ地区シリーズ(第2戦) オリオールズ3−2ヤンキース

 映画「マトリックス」をほうふつとさせる絶妙な身のこなしだった。本塁突入を敢行したイチローは、捕手のタッチを2度も巧みにかいくぐって曲芸のようなホームインをみせた。

 「ああいうタイミングになるのは分かりきっていた。可能性を出すにはどうしたらいいかなって」

 1回2死一塁、4番カノが右翼フェンス直撃の二塁打を放つと、一走のイチローは三塁コーチの指示通り果敢に本塁を狙った。ただし、完全にアウトのタイミング。トップスピードに入った際にいかにしたらセーフになるか思考を巡らせた。瞬時に出した答えは「どうやってスピードを落とすか」だった。

 ボールを持って待ち構える捕手の直前でスピードを緩めると、右側によけてタッチをかいくぐり、捕手の後方へ。ここでもベースタッチできず、膝をつきながら再度右へと回り込んだ。そこでも捕手のタッチを見事にかいくぐり、右手をホームにねじ込んだ。セーフの判定に珍しく感情をあらわにしたが、試合後はタッチをかわした場面について「キャッチャーの頭の中、心理を考えます」と冷静に振り返った。

 同じような場面が過去にもあった。マリナーズ時代の2005年5月15日のレッドソックス戦。そのときはジャンプ一番、タッチをかいくぐったが、審判の判定はアウト。それでも当時の日本のメディアは源義経の八艘(はっそう)飛びになぞらえて伝えた。その時の記憶がよみがえったのか、イチローは「(今日の)審判はよく見てくれてましたね。ちゃんと見ててねと思いました。1回外して、2回目というのは珍しい」とちゃめっ気たっぷりだった。

 アウトをセーフに変えてしまうダイヤモンドの魔術師。自身11年ぶりとなるポストシーズンを全身で満喫する姿がそこにあった。

 

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