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【大リーグ】

チェン “ドラ魂”みせた ヤ軍相手にポストシーズン初勝利

2012年10月10日 紙面から

ヤンキース戦に先発したオリオールズのチェン=オリオールパーク(ロイター=共同)

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◇ア・リーグ地区シリーズ(第2戦) オリオールズ3−2ヤンキース

 【ボルティモア穐村賢】大リーグは8日(日本時間9日)、地区シリーズ2試合が行われた。ア・リーグではオリオールズの台湾出身左腕チェン・ウェイン(27)=前中日=が、本拠地でのヤンキース戦に先発登板。6イニング1/3を8安打2失点(自責1)に抑え、ポストシーズン初勝利を挙げた。チームは1勝1敗のタイに戻した。2番左翼で出場したヤンキースのイチロー外野手(38)は5打数1安打。1回には映画「マトリックス」のような曲芸ホームインをみせ、スタンドを沸かせた。ナ・リーグでは昨季覇者カージナルスが本拠地セントルイスでのナショナルズ戦に大勝し、シリーズを1勝1敗とした。

 夢の舞台で27歳の左腕が躍動した。7回途中を2失点と勝ち投手の権利を持ってチェンがマウンドを降りると、超満員に膨れ上がった地元のファンは球場で配られた白いタオルを振って好投をねぎらった。

 「(プレーオフで)チームの勝ちに貢献することが夢だった」。割れんばかりの大声援が背番号16の背中に送られると、普段は感情を表に出さないチェンが恥ずかしそうに左手で帽子を取って、高々と掲げて見せた。

 リーグトップの245本塁打を誇るヤンキース打線を抑えることは容易ではなかった。9月7日の対戦では5回を持たず、7失点のKO負け。この日も8安打を浴び、1回には失策絡みで先制点を許すなど苦しい場面が何度となく訪れた。

 それでも「ボールを低めに集められた。一人一人の打者に集中することしか考えなかった」との言葉通り、勝負どころを抑え、「すごく緊張したけど、ヤンキース打線をそこそこ抑えられて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 ポストシーズンに入る前には大きな決断をした。来年3月に本戦が行われる第3回WBCの台湾代表入りを辞退した。

 前回大会も肩肘の不安で出場を取りやめており、中華棒球協会は11月中旬の予選を突破した場合、決勝トーナメントへの切り札として本戦出場を正式要請する意向だった。来月に第1子が誕生することが辞退の理由としているが、オリオールズで唯一、シーズンを通じてローテを守ったことから、来季に備えてオーバーホールの期間をつくらざるを得なかったとみられている。

 チェンの強心臓ぶりは中日時代に培われたもの。日本シリーズの大舞台で4度の登板を経験しており、「(日本での)プレーオフはいい勉強になってるし、いい経験ができたと思う。これからもこういう調子で、力になれるように投げたい」と語気を強めた。

 次回の先発機会があるとすれば、リーグ優勝決定シリーズ。チームが地区シリーズを敗退した時点で今季は終戦となる。仕事を果たした左腕は命運を同僚に託した。 

 

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