世界の構造と運命は、最初の一撃で決まった。そのあとは機械的に動いていく。
不安定な法則は長い時の中で消滅していき、安定した法則のみが残っていく。
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「どうしてこの世界にはいろんな種類の人がいるんだろう」
「????だからって聞いたことがあるよ。確かこの本に……」
ロゲンハイドは「種の起源」という、まるで某???学者が書いたかのごとき古い本を持ってきた。
この世界にはなぜ、ヒトの種族が様々にあるのだろうか?
異なる形質、異なる性質のはずなのに、ヒトは子をなせるのだろうか?
しかし、ヒトはヒトとしか子はなせない。動物や植物、魔物や精霊といった生物たちとは、どんなに愛し合っても相容れない。
このような切り口でこの世界の生物の謎について語っていた。
その答えとして、筆者はこう述べていた。
一説には、この世界は迷い子たちのために神が作った世界で、神が異なる種でも子をなし繁栄できるよう、そうあるよう定めた世界である、と。
(科学的なんだか、宗教的なんだか……)
もしもこれが地球上の論文であるならば、神、という存在を出した時点で???になるのは必須である。しかし、オキシはこの世界が神が作った世界ということを知っている。
明らかに種が異なる親子をみて、この世界の???遺伝子??がどうなっているのかと思ったことがあった。その謎の答えが神がそう定めたから、というのもちょっと理不尽ではあるが、きっとそうなのだろう。
思ってみれば、地球での法則もなぜそのような性質を持ち、そのような方法をとるようになったのかは、おそらく何者かの大きな意思が働いているのかもしれない。
根拠のない非科学的な考えであるが。生物が生物となるはじまりは、それほどまでに謎が多く美しい法則?????いる。
少なくとも分かるのは、自分のように異なる世界から来る者がいるということと、検証してみないとわからないが自分も子がなせる可能性があることである。
(実際にやってみるつもりはないが。いや、でも、興味深いな)
??????
相手によっては自分の子が、鱗や羽毛が生えていたり、貝殻を背負って生まれてくるのだろうか。それならまだ許容できそうだが、???や???を持っていることさえあるだろう。
「うわぁ……楽しそうだけれど、無理かも」
「何が、無理なの?」
ロゲンは首を傾げている。
「ロゲンは迷い子の存在って信じる?」
「信じるも何も……その本の作者が迷い子だったらしいよ。壁を超えてこことは異なる世界から来たらしいね。おいらは彼と会ったことないけれど、知り合いの精霊は彼が亡くなるまで一緒に過ごしたらしいよ」
「そ、そうなんだ」
そういえば神は久しぶりの客人といっていたような気がする。つまり、自分以外にもこの世界に迷いこんだ者がいたということである。
「かなり変わり者で、面白かったって。オキシとどっちが上だろうね」
「彼にしてみれば普通にしていたつもりでも、この世界の住人から見たら変わり者に見えたのかもね。次元の壁超えてきてしまったなら、ここの常識とは異なっていて当たり前だし。でも……僕は、どこに行っても変わり者だと思う」
地球にいようが、この世界にいようが、それは変わることない認識だと思う。それだけは確信できる。
「だよね~。おいら、オキィシが違う世界から来たって言ったら、それはそれでなんだか納得しちゃうよ」
「まぁ、そうだよね」
(この話の流れじゃ……僕も迷い子だって、今更言っても信じてもらえないだろうな)
「……この世界は神の庭、か」
迷い子たちを????するための神の箱庭。?????????????
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http://ja.wikipedia.org/wiki/生物圏
http://ja.wikipedia.org/wiki/ガイア理論
http://ja.wikipedia.org/wiki/バイオスフィア2
巨大な密閉空間の中の人工生態系である。名称は『第2の生物圏』の意味であり、建設の目的は人類が宇宙空間に移住する場合、閉鎖された狭い生態系で果たして生存することが出来るのか検証することと、"バイオスフィア1"すなわち地球の環境問題について研究することであった。
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