ソフトバンク:一問一答「いつかドコモを抜いて1位になる」孫正義社長
2012年10月09日
孫:ずっと純増ナンバーワンなので、誇らしいが、われわれも含めて各社とも、携帯と違うものまで契約者数に含めている。料金の大きいものから小さいものまであるので、数でいくのは適していないと思う。ただ、同じものさしではかっても、いわゆる携帯の回線数ではわれわれが一番伸びている。また、トータルな純増数でも一番伸びているのは間違いない。MNPなどの部分的な数字に話題が行きがちですが、トータルの回線数がどのくらい増えているか。われわれの方が新規が多いということです。ARPU(アープ=契約者1人当たりの売り上げ)もしっかり推移しているし、経営的にはわれわれが一番増益基調であることは間違いない。
Q:冬モデルとしては、機種数が少ないのでは。
孫:アイフォーン登場以来、世界のメーカーの見方が変わったということではないか。サムスン電子も今まではたくさんの種類をいろいろな地域のキャリアごとに出してきたが、ギャラクシー、ギャラクシーノートに絞ってきた。多品種少量で出して、結果的に高いものになり、機能が限られるより、機種数を絞った方がいい。(端末の差は)アプリケーションがそろっている。セグメントに合わせて小さく差別化したハードは、出してももうあまり意味がない時代がきたということだ。
Q:「総合力で戦う」という方向性はいつからか。
孫:この業界に参入したのと同時に、ソフトバンクはインターネット技術を使ったコンテンツの品ぞろえ、ネットワーク、端末を、常にあらゆる角度で追い求めている。だから、他社より先にアイフォーン、アイパッドを手にすることができた。総合的なモバイルインターネットのナンバーワンカンパニーとしての自負がある。
他社はわれわれほどのコンテンツを用意できていない。先手を打ってスマホやアイパッドを(投入)できていない。ネットワークの面で、プラチナバンドの許認可という問題だけが、怨念(怨念)のようにうらみつらみがあるが、それも最近やっと解決した。ますます総合力で圧倒的に他社を上回るものにしたい。それが利益につながるし、利用者の本質的な伸びにもつながる。実質的な利用者数では2位になっている。利益では完全に2位。いずれ必ず1位を目指す。ドコモを抜いて、日本で1位の会社になるという決意がある。