ちゃんといじってなかったので触ってみました。
intely|ビジネスマン向けソーシャルネットワーキング(SNS)
情報収集、ネットワーキングをサポート
intelyのタグラインは「情報収集・発信をもっと効果的に」。「ビジネスマン向けのソーシャルネットワーキング」だそうです。
ホームフィードでは、自分が購読したニュースサイトの新着情報と、友だちの投稿が流れます。
「今日の学び」を投稿することが求められます。「学び」っていかにもサイバーエージェントっぽい。
人気ユーザートップは藤田社長。概ねIT、ウェブ系の仕事をしている人たちが人気ユーザーとなっています。
感想:「ニワトリと卵」からどう脱却するか
ざっと触ってみたところ、厳しくいえば、intelyが何を解決してくれるのかがわかりませんでした。
「情報収集・発信を効果的に」という点がプッシュされていますが、収集ならGunosyの方が効率的ですし、発信ならツイッター/フェイスブックで十分のような気がします。実際、ユーザー投稿はそれほどアクティブではない印象を受けました。
これはSNS系サービスによく見られる「ニワトリと卵」の問題で、ユーザーが十分に集まっていない/ネットワーキングの質が十分に高くないために、SNSとしての面白さが提供できない、という状態なのでしょう。
報道によれば今後プロモーションを予定しているようです。まずはユーザーが集まらないとSNSとして価値が出てこないのは、彼らもよく分かっていると思われます。
今後、数億円から十数億円に及ぶ大規模なプロモーションを展開する見通し。こうしたプロモーションで、intelyの知名度も一気に向上させる予定だ。
コミュニティの熱量をどう上げていくか
色々いじってみてまず気になったのが、スパム対策や投稿の質の問題。どのコミュニティに行っても「話題のヒルズ族と仕事しませんか?」という情報商材チックなコメントが投稿されていて閉口しました…笑 その他の投稿も「一言コメント」の域を出ておらず、それほど高いとはいえません。
投稿の質の問題は、「コミュニティの質」の問題ともいえるでしょう。「ネットワーキング」はその規模の割に盛り上がっていないものが多く、例えば6,226人の参加者を集める「ネットメディア業界のネットワーキング」でも、実際に投稿しているのは3〜4名程度となっています。
当然議論も盛り上がっておらず、コミュニティの熱量は低いままです。このままでは、ユーザーをプロモーションで獲得したとしても、ネットワーキングは全く活発にならない、ということもありえるでしょう。イメージ的には各種有料サロンのような盛り上がりがあるといいのですが…。
順当に考えれば、今後は
・プロモーションによるユーザー獲得
・イベントなど、コミュニティ活性化施策
・機能、デザインの改善
などを実直に行っていくことで、サービスの改善を図ることができるのでしょう。
現状、参加者数の割にコメント投稿が少ない印象があるので、投稿率を上げるため=コミュニティの熱量を上げるための改善が、プライオリティ高めのような気がします。ツイッター連携などをすれば投稿数は上がりそうですが、それだとコミュニティは冷めたままになりそうなので、判断が難しいところです。
…という感じで厳しめのレビューになってしまいましたが、ぜひ皆さんも触ってみてください。リクルートの「Biz-IQ」やLinkedinなど、日本では「ビジネスSNS」自体がなかなか盛り上がらない分野なので、サイバーエージェントのこの挑戦は注目する価値が大ありだと思います。やっぱり雇用の流動性が低い日本だと難しいんでしょうかね…?
intely|ビジネスマン向けソーシャルネットワーキング(SNS)