昨日(10日)は元ジャーナリストの大物Y氏をお台場のオフィスを訪ねて手持ちのカードでG内閣を(これ以下の記事はFCJ代理人、横木雅俊弁護士より「法的措置」をとると言われ削除する)
舞台は16世紀末から17世紀初頭にかけてのプラハ。ルドルフ二世の宮殿では貧窮の皇帝、ユダヤ人の豪商マイスル、そしてその美しい妻エステルなどが数奇な運命を辿っている。亡くなって半世紀以上経つプラハ生まれのユダヤ人作家、レオ・ペルッツの「夜毎に石の橋の下で」(国書刊行会:2012年7月刊)は不思議な小説だった。ナチスを逃れパレスチナに亡命し、終戦後1953年に発表されたこの本はプラハの街を上は皇帝ルドルフ二世から下は貧しいゲットーに住むユダヤ人たちに至るまで重層的に描いている。だから主人公は1人では無い。難解なのは多数の登場人物名がドイツ語読みになっていて馴染が無い上に、翻訳ものに当たり前の名前の索引が無い。頻繁にシーンが代るから誰が誰だか分からなくなる。
冒頭のエピソードが凄い。1589年プラハのユダヤ人街を襲った黒死病。バタバタと人が死ぬ中、死んだ子供の霊が「姦通の祟りだ」と言うのを聞いた高徳なラビが女たちを集め罪を犯した者は名乗りでよと迫るが、誰も手を挙げない。
時代は移りボヘミア独立を求める青年貴族とその一族に伝わる予言の話、処刑を明日に控えた死刑囚と犬との会話、洒落者の貴族と無骨な武人の決闘、青年時代のルドルフ二世が森の悪鬼からくすねた銀貨など、神聖ローマ帝国の首都プラハを舞台に数奇な運命に翻弄される人々を描いて時代を行きつ戻りつしながらファンタジーに満ちた物語が展開する。ペルッツの最高傑作はオペラにもなってウィーンで上演されたと言う。
「ユニバーサル・ソルジャー」(1992年)と言えば「インディペンデント・デイ」や「デイ・アフター・トモロウ」などSF映画巨匠、ローランド・エメリッヒのハリウッドでの初監督作品である。ベトナム戦争で壮烈な戦死を遂げた勇士の遺体から国務省は究極の闘争能力を持つ戦闘マシーンを作りあげる。それが「ユニソル」(UNIVERSAL SOLDIER)である。発想は面白かったが2作を過ぎるとマンネリに陥り、後の作品は日本では劇場公開されたがアメリカではTV映画止まりだった。
病院のベッドで目覚めたジョン(スコット・アドキンス)は瀕死の重傷で9か月も昏睡していた。平和な家庭を営んでいたジョンはある晩、幼い娘が台所にお化けがいるとジョン夫妻の寝室に泣きながら入って来る。目だし帽を被った黒装束の武装集団は妻と娘を殺しジョンをナイフで刺して銃で撃ち重体のまま逃走する。犯人グループのリーダーの顔は覚えている。FBI捜査官から見せられた写真で元兵士ルュック・デュブロー(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)だと知り復讐を誓う。
驚くのはこのシリーズはヴァン・ダムがヒーローの主人公で初めて成立する映画だ。このポスターでもクレジットでも一枚看板で彼の名前が大書されている。悪役でチョコチョコと現れるだけでは「ユニソル」ファンは黙っていない。おまけにヴァン・ダムの相手の悪役スコットに扮するドルフ・ラングレンまでも敵役で暴れ廻る。
遺体から最強の兵士を作る技術を持つように、記憶の入れ替えも可能で、ジョンの妻娘を殺された残酷な思い出も創られたものだと言う助言も得る。しかし妻娘のリベンジに命をかけるジョンの固い意志。
主役でヒーローを演じるS・アドキンスは最新作の「エクスペンダブルズ2」でヴァン・ダムの相棒として熱演している。と言うことはヴァン・ダムを引っ込めてこれからはアドキンスが主役を演じ続けるのか?52歳のヴァン・ダムは36歳のアドキンスと世代交代なのだろうか?
最強の傭兵軍団「エクスペンダブルズ」シリーズが大ヒットして、ヴァン・ダムの「ユニソル」も影がうすくなってきた。北米では劇場で上映されなくなりそろそろこのシリーズも幕を引く時が来たようだ。
アメリカでは10月25日よりVOD、その後11月30日より限定公開
日本では11月3日より銀座シネパトスで上映される。
|