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新公開の映像は何を伝えるか
10月5日 15時50分
東京電力福島第一原子力発電所の事故対応の様子を記録したテレビ会議の映像について、東京電力は閲覧しか認めていなかった事故当日から5日分の映像のうち、報道関係者から要望があった映像を新たに公開しました。
映像は161か所、およそ6時間分で長いもので、およそ19分、短いもので9秒となっています。
主な映像について解説します。
①菅総理大臣(当時)を巡る発言
撮影:東京電力
去年3月12日の深夜の会議映像です。 事故直後から総理大臣官邸で対応にあたった東京電力の幹部が本店に戻り、当時の菅総理大臣について「とにかくよく怒る」などと社員に説明している様子が映っています。
②外部介入の混乱
撮影:東京電力
撮影:東京電力
3月13日未明、福島第一原発の吉田所長が何度も官邸に連絡を取ろうとするやりとりが映っていて、外部からの介入が現場の指揮の妨げになっている実態が読み取れます。
③不十分な支援
撮影:東京電力
3月13日の朝には現場が必要としているバッテリーが足りず、事故対応に当たっている所員がバッテリーを買うための現金が足りないと呼びかける様子が映し出されていて、必要な物資の支援が不十分な実態が浮かび上がっています。
④“邪魔しないで下さい”
撮影:東京電力
さらに3月14日の深夜、深刻になる2号機の対応を巡って東京の本店の幹部が、「早く弁を開けろ」などと現場の厳しい状況を十分に理解しないまま指示し現場から「邪魔しないで下さい」などと反論されている様子が映し出されています。
動画が公開されている東京電力のホームページのURLは、http://photo.tepco.co.jp(NHKサイトを離れます)で、この中の「テレビ会議録画映像」というリンクをクリックするとファイルの一覧が表示されます。