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連続テレビ小説で人気獲得!
大河で主役や、主人公の妻を熱演
2010年4月2日(金)
2011年の大河ドラマ第50作は、『江(ごう)〜姫たちの戦国〜』。浅井長政と信長の妹・お市の方の三女として生まれ、後 に二代将軍・徳川秀忠の正室となった江の生涯を、田渕久美子のオリジナル脚本で描く。
その主役・江役を上野樹里が務めることが、先日(2010年2月17日)発表された。連続テレビ小説(朝ドラ)第69作『てるてる家 族』(2003年)でヒロインの姉役として注目され、以降、多くの映画やドラマで活躍中の若手実力俳優だ。
『てるてる家族』 上野樹里(左) 『江』主役発表
そこで今回は、朝ドラで注目を集め、後に大河ドラマで主役や、主役の妻を熱演した顔ぶれを見てみよう。
朝ドラのヒロインから大河の主役へ
『江』と同じ田渕久美子の脚本で、一大ブームを巻き起こした大河ドラマ第47作『篤姫』(2008年)。主役を務めた宮崎あおいは、放送開始当時22歳1か月で、これは現時点で、大河ドラマ主役の最年少記録である。
朝ドラ74作『純情きらり』(2006年)でヒロイン・桜子を演じているさなかに『篤姫』への出演依頼を受けた宮崎は、1年後に大 河の主役を務められるほど成長できているのか自信が持てず、出演を迷ったという。しかし、多くの俳優陣に支えられ、日々成長できることに魅力を感じ、出演を決意。朝ドラの撮影を終えてすぐに、大河ドラマの撮影準備に入った。
『純情きらり』 『篤姫』
大河ドラマ第41作『利家とまつ~加賀百万石物語~』(2002年)では、朝ドラ54作『ひまわり』(1996年)のヒロイン・松嶋菜々子が唐沢寿明とダブル主演。
くしくも松嶋は、『ひまわり』のクランクアップ記者会見で「今後の目標は?」と聞かれ、「大河ドラマに出たいです(笑)」 と答えたが、その目標が主役という形で現実のものになった。
『ひまわり』 『利家とまつ』
朝ドラで主役、大河では主人公の妻に
朝ドラの主役を経験した後、大河ドラマで主人公の妻という重要な役どころを務めるケースも少なくない。
以下、大河ドラマの放送順でご紹介しよう。
朝ドラ26作『虹を織る』(1980年)でタカラジェンヌを目指すヒロイン・佳代を演じた紺野美沙子。大河ドラマ第26作『武田信玄』(1988年)では、一転して信玄(中井貴一)との愛情のもつれに苦しむ正室・三条の方を熱演した。
『虹を織る』 紺野美沙子(左) 『武田信玄』
ドラマ史上最高視聴率の62.9%を記録し国民的ドラマとなった朝ドラ『おしん』(1983年)。ヒロイン・田中裕子は、大河 ドラマ第28作『翔ぶが如く』(1990年)で西郷隆盛(西田敏行)の妻・いとを演じた。また、このドラマでは、第2部の明治編で 、ナレーションも務めている。
『おしん』 田中裕子(右) 『翔ぶが如く』
朝ドラ34作『澪つくし』(1985年)で一途なヒロイン・かをるを演じた沢口靖子は、大河ドラマ35作『秀吉』(1996年)で 「脱優等生を目指します!」と宣言。秀吉(竹中直人)と丁々発止のやりとりをするチャーミングな正室・おねを熱演し、新機軸を打ち出した。
『澪つくし』 『秀吉』
一方、朝ドラ第48作『ひらり』(1992年)でチャキチャキの江戸っ子ヒロインを演じた石田ひかりは、一転して大河ドラマ 第37作『徳川慶喜』(1998年)では、慶喜(本木雅弘)の正室で公家出身の美賀という役どころだった。
『ひらり』 『徳川慶喜』
朝ドラのヒロインから、ほぼ四半世紀を経て大河主人公の妻となったのが、大竹しのぶ。
デビューの翌年、朝ドラ第15作『水色の時』(1975年)の主役・知子に抜てきされた大竹しのぶは、大河ドラマ第38作『元禄繚乱』(1999年)で大石内蔵助(中村勘九郎)の妻・りくを演じた。主役の勘九郎は「大竹さんは僕の初恋の人。夫婦役ができる のがとてもうれしい」と話し、大竹との息もぴったりだった。
『水色の時』 『元禄繚乱』
ここ10年で、「朝ドラのヒロインから、大河主人公の妻役」は次の2つ。
まずは、シングルマザーの子育て奮闘記を描いた朝ドラ第62作『私の青空』(2000年)のヒロイン・なずなを演じた田畑智子は 、大河ドラマ第43作『新選組!』(2004年)で近藤勇(香取慎吾)の妻・つね役を好演。新選組ゆかりの地・京都出身というこ とで、大河への出演に意欲を見せていた。
『私の青空』 『新選組!』
そして、朝ドラ69作『てるてる家族』(2004年)で主役の冬子を演じたすぐ次の年、大河ドラマ第44作『義経』(2005年) で静役を務めた石原さとみ。
大河ドラマへの出演について「時間をかけてじっくり役と向き合えるのが幸せ。朝ドラでは自分が役にどんどん近づいていく感覚があって、静役でもそんな経験ができることを期待しています」と話した。
『てるてる家族』 『義経』
大河ドラマでヒロインを演じた後、連続テレビ小説で重要な役を演じた女優も多い。
藤村志保は、大河ドラマ第3作『太閤記』(1965年)で秀吉(緒形拳)の妻・ねね、第5作『三姉妹』(1967年)で岡田茉莉子、栗原小巻とともに主役を演じたあと、朝ドラで『ハイカラさん』(1982年)、『ひまわり』『てるてる家族』『だんだん』(2008年)など数多くの作品に参加している。
ほかに、大河ドラマ第10作『新・平家物語』(1972年)で平清盛(仲代達矢)の妻を演じ、後に『すずらん』(1999年)で朝ドラ初出演を果たした中村玉緒。また、大河ドラマ第15作『花神』(1977年)で主人公・村田蔵六(中村梅之助)の妻役だった加賀まりこが、『私の青空』(2000年)でヒロインの母親役を好演したのも印象に残っている。
さて、2010年3月29日にスタートした朝ドラ82作『ゲゲゲの女房』では、7本の大河ドラマ出演経験があり、中でも第23作『春の波濤』(1985年)で主役を務めた松坂慶子が朝ドラ初出演。松下奈緒が演じるヒロイン・村井布美枝を温かく見守る貸本屋の女将を演じる。こちらも注目だ。
(2010年4月2日記)
今回ご紹介した「朝ドラのヒロイン→大河の主役、主人公の妻」というケースのうち、次の組み合わせの番組を、お近くのNHKの番組公開ライブラリーでご覧いただくことができる。ぜひ、見比べていただきたい。
『純情きらり』→『篤姫』
『ひまわり』 →『利家とまつ~加賀百万石物語~』
『虹を織る』 →『武田信玄』
『おしん』 →『翔ぶが如く』
『澪つくし』 →『秀吉』
沢口靖子さんは、私の中では、ねねさんより「太平記」の足利尊氏の正室・赤橋登子(だっけ?)ですねぇ~。
あと、「大河」経由「朝ドラ」で印象が強いのは吉永小百合さんかなぁ。「風と雲と虹と」の貴子姫はちょっとショッキングな役柄でしたけど、「鮎のうた」では主人公・あゆの生みの母・すずさんが夢の中のおかあさんって感じで、やっぱりものすごぉ~く綺麗でした。
加賀まりこさんは「花神」もだけど、「毛利元就」の藤野が、っていうか、藤野の髪型が強烈でした(笑)!
主役じゃないけれど、竹下景子さんも、「独眼竜政宗」の喜多(梵天丸の乳母)とか、「ぴあの」のおかあさん(と長女)が好きでした。
(更紗)
投稿日2010年04月03日 11:22
投稿した後で、調子に乗って「朝ドラ主役→大河の主人公の妻」っていう括りから離れたこと書いちゃったなぁ~と反省!
で、今思い出したんですけど、樫山文枝んが「おはなはん」のあと「天と地と」の乃美(なみ。宇佐美定行の娘)を演じてたなぁ~って。妻じゃないけど謙信の恋人っぽかったでしょ。
あとは、山本陽子さんが「国盗り物語」で、斎藤道三の正室・小見の方を演じられて、ずっとあとの「京、ふたり」で主人公でしたよね。「朝ドラ→大河」じゃなくて「大河→朝ドラ」だけど。
(更紗)
投稿日2010年04月05日 10:55
宮崎あおいが出演した連続テレビ小説第74作目・純情きらりと大河ドラマ第47作目・篤姫はすごく感動しました。そして純情きらりを今後BS2で再放送して下さい。
(special)
投稿日2010年06月07日 13:56
上野樹里さんの出演されている、大河ドラマ江、毎週楽しみにしています。浅井三姉妹がここまでじっくり描かれたことは、今までなかったのではないでしょうか。
この機会に、上野樹里さんが出演されたてるてる家族の再放送を、ぜひお願いします。
(ユッカ)
投稿日2011年09月08日 08:42