今年のノーベル医学生理学賞を京都大学の山中伸弥教授が受賞しました。
「国をあげてご支援いただいた本当におかげで」山中教授は、会見直前に野田総理から祝福の電話を受け、感謝の気持ちを示しました。さらに、「本当に日本、日の丸のご支援がなければ、このように素晴らしい賞を受賞できなかったことを、心の底から思いました」とも語りました。山中教授は、世界で初めて、あらゆる細胞に変化する可能性を持つiPS細胞を、人間の皮膚の細胞に4つの遺伝子を導入するという手法で作製。これにより、難病の治療や再生医療の実現に大きく道を開きました。京都大学の学生らは、「誇りだとは思います」「研究者からすると夢というか、僕らもあとに続いて、そういうことが、社会貢献できればいいかなと思います」と喜びを語りました。山中教授は、大阪教育大学附属高校天王寺校舎の出身ですが、卒業アルバムには、「夢を大事に!」の言葉を記しています。「筋が通ってまして、竹のようにまっすぐな性格。ひとつのことを信じてやってきたのが、こういう結果につながったのでは」と大学時代の同級生は振り返りました。また、山中教授に研究用の細胞を提供した兵庫県明石市にすむ難病の山本育海さんも、「iPS細胞のことが世界中に広まっていくことがすごいと思う」と笑顔で祝福。山中教授は、一日でも早く医学に応用したいと話しています。日本人のノーベル賞受賞は、これで19人目となりました。
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