★☆真の危機は口蹄疫☆★
普天間基地の代替施設をどこに求めるか、「望ましくは国外、
最低でも県外」を繰り返してきた鳩山首相が5月23日に沖縄に再
度出向き、再びキャンプシュワブ辺野古崎を移設候補地としてお
願いすることを表明した。以降、沖縄現地からは強い落胆、怒り、
そして抗議の声が伝えられ、社民党内にも党首をはじめ鳩山発言
への反発が広がった。
5月末までには何としてでもこの問題の決着をさせるべく、現
地の同意、アメリカの同意、そして与党内の合意を実現すると公
言してきた総理は、日程的にもギリギリとなった5月下旬にアメ
リカとの合意のみを先行させるべく日米共同声明を作成し、それ
に基づいて5月28日閣議決定をするところとなった。
今回の日米共同声明には移設先として「キャンプシュワブ辺野
古崎地区及びこれに隣接する水域」が明記され、この声明を下敷
きとする閣議決定には署名できないとする福島党首の対応によっ
て、鳩山総理は福島大臣を翻意させることはできないと判断し、
閣議開始直前に罷免した。
これを受けて5月30日、社民党の全国幹事長会議があり、意見
を聞いた結果、党として同日離脱の判断が下されるところとなっ
た。社民党にとってはまさに緊迫の一週間であったが、果たして
国民の生命と暮らしに責任を持つ国会議員としてこれに忙殺され
て、いまだに終息の兆しの見えない口蹄疫対策に抜かりが出てい
まいかという不安が、この数週間常に私の頭から消えなかった。
普天間問題の閣議決定をめぐってそれまでの官邸側との種々の
調整も不調に終り、福島大臣が罷免されたという結果をみて、翌
29日に私は意を決して宮崎県現地入りした。すでに5月17日に総理
を本部長とする対策本部が立ち上がり、私の信頼する山田農水副
大臣が現地で陣頭指揮に当たっておられるが、最も発生件数が多
い川南町ではまだまだ増加しており、また殺処分や埋却も圧倒的
に遅れている。
日頃から伝染性疾患を多くみる小児科医である私は、感染症拡
大の危機に何かしら役に立てることがあるのではとずっと考えて
きた。とりわけ殺処分された牛や豚が埋められた後、大量のガス
や腐敗臭が発生することや大気中にウイルスが広がることが新た
な課題となっている。接触による感染だけでなく、人や物の移動
がウイルスを運び、風による飛沫感染も加わると、その広がりは
海峡をも越えた例があるという。陸地に限ってみても野生動物や
ハエが媒介することを防ぐには今までの消毒では不十分なことは
いうまでもない。
広く酢を散布して防疫に取り組むとテレビで報じられていたえ
びの市では、日頃からEM菌なども使用して感染防止にも効果を挙
げているとも聞いていた。とにかく少しでも有効な取り組みを確
実に進めるためにも現地での経験や実情を知るべきと思い、EM研
究会を主催する地元市議の紹介を受けてえびの市長にもお目にか
かった。地域住民の熱心な取り組みや助け合いこそ第一の防疫対
策と話す青年市長の言葉からは、一日も早い正常化を願いながら、
地域の自主的取り組みを何よりの力と信ずる首長としての誇りが
垣間見られた。それらを支援すべく国や県の取り組みが必要なこ
とはいうまでもない。
次に向った川南町はいまだに感染の拡大が続いており、消毒ポ
イントに立つ人々の表情にも厳しいものがあった。
県庁の対策本部を訪ね、山田副大臣や小川総理補佐官などにお
話も伺いながら、まだ拡大している感染の深刻さを肌身に感じた。
対策の遅れを取り戻すべく、可能なら私もこの場に留まりできる
ことを探したいとすら思った。
帰京早々5月30日、社民党の臨時全国幹事長会議では普天間基
地問題と政権離脱がテーマであったが、沖縄問題の重要性の指摘
や沖縄の皆さんの思いに耳を傾けながらも、同時に口蹄疫対策と
して何をすべきか、早急に答えを出さねばならないと思った。
週が明けて、国会では社民党の離脱をきっかけに鳩山総理の問
責を問う声が高まっている。しかし政争よりも政策、それも感染
拡大防止に待ったなしの口蹄疫対策をまず国会でしっかりと議論
すべきである。
阿部知子
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
◎ 編集・発行: 阿部知子事務所
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普天間基地の代替施設をどこに求めるか、「望ましくは国外、
最低でも県外」を繰り返してきた鳩山首相が5月23日に沖縄に再
度出向き、再びキャンプシュワブ辺野古崎を移設候補地としてお
願いすることを表明した。以降、沖縄現地からは強い落胆、怒り、
そして抗議の声が伝えられ、社民党内にも党首をはじめ鳩山発言
への反発が広がった。
5月末までには何としてでもこの問題の決着をさせるべく、現
地の同意、アメリカの同意、そして与党内の合意を実現すると公
言してきた総理は、日程的にもギリギリとなった5月下旬にアメ
リカとの合意のみを先行させるべく日米共同声明を作成し、それ
に基づいて5月28日閣議決定をするところとなった。
今回の日米共同声明には移設先として「キャンプシュワブ辺野
古崎地区及びこれに隣接する水域」が明記され、この声明を下敷
きとする閣議決定には署名できないとする福島党首の対応によっ
て、鳩山総理は福島大臣を翻意させることはできないと判断し、
閣議開始直前に罷免した。
これを受けて5月30日、社民党の全国幹事長会議があり、意見
を聞いた結果、党として同日離脱の判断が下されるところとなっ
た。社民党にとってはまさに緊迫の一週間であったが、果たして
国民の生命と暮らしに責任を持つ国会議員としてこれに忙殺され
て、いまだに終息の兆しの見えない口蹄疫対策に抜かりが出てい
まいかという不安が、この数週間常に私の頭から消えなかった。
普天間問題の閣議決定をめぐってそれまでの官邸側との種々の
調整も不調に終り、福島大臣が罷免されたという結果をみて、翌
29日に私は意を決して宮崎県現地入りした。すでに5月17日に総理
を本部長とする対策本部が立ち上がり、私の信頼する山田農水副
大臣が現地で陣頭指揮に当たっておられるが、最も発生件数が多
い川南町ではまだまだ増加しており、また殺処分や埋却も圧倒的
に遅れている。
日頃から伝染性疾患を多くみる小児科医である私は、感染症拡
大の危機に何かしら役に立てることがあるのではとずっと考えて
きた。とりわけ殺処分された牛や豚が埋められた後、大量のガス
や腐敗臭が発生することや大気中にウイルスが広がることが新た
な課題となっている。接触による感染だけでなく、人や物の移動
がウイルスを運び、風による飛沫感染も加わると、その広がりは
海峡をも越えた例があるという。陸地に限ってみても野生動物や
ハエが媒介することを防ぐには今までの消毒では不十分なことは
いうまでもない。
広く酢を散布して防疫に取り組むとテレビで報じられていたえ
びの市では、日頃からEM菌なども使用して感染防止にも効果を挙
げているとも聞いていた。とにかく少しでも有効な取り組みを確
実に進めるためにも現地での経験や実情を知るべきと思い、EM研
究会を主催する地元市議の紹介を受けてえびの市長にもお目にか
かった。地域住民の熱心な取り組みや助け合いこそ第一の防疫対
策と話す青年市長の言葉からは、一日も早い正常化を願いながら、
地域の自主的取り組みを何よりの力と信ずる首長としての誇りが
垣間見られた。それらを支援すべく国や県の取り組みが必要なこ
とはいうまでもない。
次に向った川南町はいまだに感染の拡大が続いており、消毒ポ
イントに立つ人々の表情にも厳しいものがあった。
県庁の対策本部を訪ね、山田副大臣や小川総理補佐官などにお
話も伺いながら、まだ拡大している感染の深刻さを肌身に感じた。
対策の遅れを取り戻すべく、可能なら私もこの場に留まりできる
ことを探したいとすら思った。
帰京早々5月30日、社民党の臨時全国幹事長会議では普天間基
地問題と政権離脱がテーマであったが、沖縄問題の重要性の指摘
や沖縄の皆さんの思いに耳を傾けながらも、同時に口蹄疫対策と
して何をすべきか、早急に答えを出さねばならないと思った。
週が明けて、国会では社民党の離脱をきっかけに鳩山総理の問
責を問う声が高まっている。しかし政争よりも政策、それも感染
拡大防止に待ったなしの口蹄疫対策をまず国会でしっかりと議論
すべきである。
阿部知子
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阿部さん、「 医師 」の目と「 EM 」の事が解る市議の連携の注目しました。ひょっとしたらその連携は、日本の畜産の大きな前進につながるかもしれません。今、EM研究機構のスタッフも現地を調査しているとの事です。今後とも宜しくお願いします。
「 被害が収まる、えびの市ではEMが盛んだ、川南町も、えびのに学べ 」との話を、先日農業関係者から聞きました。多くの「 目 」を力にする「 輪 」が必要なのでしょう。