『平和はいかに失われたか』(ジョン・マクマリー著)が詳述するように、中国は日本の犠牲と国際社会の努力を無視して条約体制を破壊する行動を採り続けた。
マクマリー駐中国米公使は、米国が親中反日的な行動を採ることは、米国にとりさらに困難な問題を引き起こし得策でないと忠告するが、米国政府はそれに左遷で応え、結局中国共産党を増長させることになった。
著名な外交評論家のジョージ・ケナン(『アメリカ外交50年』)は、マクマリーの慧眼な分析に同意し、見通しの的確さに驚嘆した。同時にチャイナ・ドリームから醒めず、中国の肩を持った米国外交を批判した。
事実の隠蔽こそが茶番
南京にある大虐殺記念館〔AFPBB News〕
日中歴史共同研究では南京事件も問題になり、中国側が民間人30万人虐殺は政治的な数字であり数値の多寡にはこだわらないが、日本が悪い国であることには変わりないという主旨の発言をしたと報じられた。
日本人の研究成果を見れば、30万人説も全く信用できないが、最近では40万人という数字さえ聞かれ、そのうちに100万人になるだろうという人もいる。
これも偏に真実の追求という学問の自由がなく、政治的な思惑からきているからで、白髪三千丈は詩人の世界だけでなく中国に満ち満ちている。
最近の日本との関わりでは、犯人や原因を日本になすりつけようとした毒餃子事件や尖閣諸島沖衝突事案などがある。日本が事実の追求を怠ったならば、南京事件の二の舞となり、謝罪と賠償をどこまでも求めてきたに違いない。
世界に開かれたオリンピックでのテーマソングが日本人作曲の盗作で、最初は認める発言をしていたが結局は認めなかった。同じように、少女の口ぱく問題でも世界を欺き、地震や鉄道事故では多くの人命を犠牲にしながら事実をほとんど公表しない。
1919(大正8)年、中国福建省の漁民が遭難して尖閣諸島に漂着したのを日本人が助けた感謝状がある。「中華民国駐長崎領事○○」から石垣村の代表に宛てたもので、明瞭に「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島・・・」と書かれている。
これほど動かぬ証拠があるにもかかわらず、「古来から中国の領土」であったとか、日清戦争で奪った領土などと声高に難癖をつける。
こうした屁理屈が通るなら、革命政府を作り内乱を起こした後に自国領に組み込んだチベット自治区などはダライラマのチベット国のものであることは言うまでもない。
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