AKB48のメンバーが、また快挙だ。東京音大在学中の松井咲子(21)のソロアルバム「呼吸するピアノ」(3日発売)が発売初週で1万枚を売り上げ、15日付のオリコン週間アルバムチャートで初登場10位を獲得することが8日、発表された。今作は全編ピアノインストアルバムで、ピアニストのデビュー作の初登場トップ10入りは史上初の快挙。兄弟デュオ「レ・フレール」のアルバム「ピアノ・ブレイカー」の18位を5年11か月ぶりに上回った。
ピアニストとして、さきこが記録を打ち立てた。
「呼吸する―」がオリコンアルバムチャートに初登場10位でランクイン(セールス1万枚)。1970年1月、同チャートの発表を開始して以来、ピアニストによるデビューアルバムの初登場トップ10入りは初めてだ。初登場週以外のデビュー作のトップ10入りを見ても、バン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初優勝した辻井伸行氏(24)の「debut」(2007年)が、09年に最高位2位を獲得して以来、2人目の快挙となる。
同作は「ヘビーローテーション」「フライングゲット」「Everyday、カチューシャ」などのAKB48のピアノインストバージョン7曲、松井、大島優子(23)らが出演する日清カップヌードル「REAL」のCM曲でオリジナル曲の「心の譜面」など全11曲を収録。総合プロデュースに秋元康氏(54)、音楽監修に作曲家・服部隆之氏(46)を迎え、全編ピアノインストゥルメンタルの作品になっている。
松井は東京音大器楽専攻ピアノ科の4年生。4歳からピアノを始め、03年に日本最大のピアノコンクール「ピティナピアノコンペティション」でD級本選優秀賞を受賞。10年7月のAKB48公演では、ショパン「革命のエチュード」をピアノ演奏するなど、仕事と学業の両立を続けてきた。
「今回の発表を聞いて私自身が一番びっくりしている」と松井は喜びのコメントを発表。「このアルバムを通して、J―POPやクラシックの垣根を越えて、ピアノの魅力に気付いていただき、ピアノを好きになってもらえたらうれしい。ピアニストとしては駆け出しな私ですが、有名な方々に少しでも近づけるよう、皆様の応援に恥じないよう、頑張りたいと思う」と気持ちを新たにしていた。
◆今年のAKB48のオリコン快挙
▽シングル8作連続ミリオン 11年2月の「桜の木になろう」から12年8月の「ギンガムチェック」まで連続100万枚突破、B’z以来16年3か月ぶりの偉業を達成。
▽アルバムもバカ売れ 8月に発売された4枚目のアルバム「1830m」が初週で87・1万枚をセールス。80万枚超えは女性グループではSPEEDの「RISE」以来14年ぶり。
▽写真集も 上半期の写真集部門で1位に前田敦子の「不器用」、2位に指原莉乃の「指原莉乃1stフォトブック さしこ」、3位に柏木由紀の「ゆ、ゆ、ゆきりん…」とトップ3を独占。
◆松井 咲子(まつい・さきこ)1990年12月10日、埼玉県出身。21歳。2008年12月、AKB48第7期研究生オーディションに合格し、10年3月にチームKメンバーとして昇格。同年9月、じゃんけん大会14位で初の選抜入り。選抜総選挙は第1、2回は圏外も第3回は38位、第4回は53位。12年11月からチームAに異動予定。愛称はさきこ。身長167.5センチ。
[2012/10/9-06:02 スポーツ報知]