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ノーベル賞受賞 各地で喜びの声
10月8日 19時26分

ノーベル医学・生理学賞の受賞者に京都大学教授の山中伸弥さんが選ばれたことに、東京・渋谷でも喜びの声が多く聞かれました。
高校3年生の男子生徒は「ニュースなどで見てすごい研究だと思っていたので受賞者に選ばれたと聞いてうれしく思います。今後の医療の発展につながるよう期待しています」と話していました。
大学4年の女子学生は「iPS細胞についてはあまりよくは知りませんが日本人からノーベル賞の受賞者が出たことをとてもうれしく思います」と話していました。

恩師“研究のインパクトが強かった”

山中伸弥教授がまだ無名だったころ、その研究の意義を認め研究費を出すなど支援した大阪大学の岸本忠三特任教授は、「画期的な原理原則を見つけたのでもらって当然だと思う。突拍子もない考え方だがうまくいけば偉いことやなと研究の支援をした。研究は研究自身とやる人のインパクト。そのインパクトがやはり強かった。この研究はいいなあと一番最初に思った1人ですので受賞は非常にうれしいと思います」と話しています。

iPSの研究仲間も祝福

山中さんが以前、所属し、iPS細胞を作り出す基礎となる研究を行った奈良先端科学技術大学院大学では学長などが会見し、祝福のことばを述べました。
ノーベル賞の受賞が決まった山中伸弥さんは、平成11年、37歳の時に奈良県生駒市にある奈良先端科学技術大学院大学の助教授となりました。
ここで初めて独立した自分の研究室を持ち、生物の体を形づくる細胞からさまざまな組織や臓器になる細胞を作り出す「細胞の初期化」をテーマに研究を進め、のちにiPS細胞を作り出す土台を築きました。
平成15年には教授に就任し、よくとし、京都大学に移るまで、この研究機関を拠点に研究活動を進めました。
会見の中で奈良先端科学技術大学院大学の磯貝彰学長は、「山中先生がiPS細胞の研究を進めた大学の学長として、大変うれしく、めでたく思います。山中先生をはじめ、一緒に研究にあたった人に心からお祝い申し上げます。山中先生は本学の誇りです」と祝いのことばを述べました。
また、山中さんが所属した「遺伝子教育研究センター」のセンター長を務めていた河野憲二教授は、「成果が出るのにもっと時間がかかる研究だと思っていた。これだけ早いスピードで研究が進むのを見たのは初めてだった」と述べました。
そのうえで、「山中先生がこの大学にいたときのことはつい先日のように思い出されます。ノーベル賞の受賞は自分のことのようにうれしいです」と喜びを述べました。
奈良先端科学技術大学院大学は、iPS細胞を作り出した功績から、おととし山中さんに「栄誉教授」という称号を授与しています。

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