では、イザというとき現役世代が自分も親も大事にするマネーの流儀とは? それは自らの仕事は絶対に辞めず、介護サービスを上手に“買う”ことだ。
その秘訣は貯金ならぬ、早めの「情報貯蓄」に尽きる。情報があれば親の所得内でも効率よくサービスを買うことも、年金だけの世帯なら低所得者向けの軽減策の利用も考えられる。
さらにもう一つ、働いていればこその錬金術がある。それは有給休暇はもとより、法律で定められた介護休業や休暇、企業独自の介護支援制度や福利厚生、ワークライフバランス推進制度などの有効活用だ。少子高齢化で「仕事と介護の両立」がスタンダードになるこれからは、制度利用の実績は次世代への財産にもなる。
先の見えない介護だが、終わりは必ずやってくる。だからこそ現役世代は、目先のマネーに惑わされず、自分の生活基盤や生きがいを持ち続けることが大切なのだ。