2012.10.8 20:51

韓国大統領、麻生氏と会談「言ってない」

会談後に記者の質問に答える麻生元首相=ソウル(共同)

会談後に記者の質問に答える麻生元首相=ソウル(共同)【拡大】

 韓国の李明博大統領は8日、訪韓している自民党の麻生太郎元首相と会談し、天皇陛下の訪韓に絡む謝罪要求発言について「全然そういう意味ではない。(天皇陛下に)韓国に来いとか謝れなどと言ったことはない」と釈明した。麻生氏が明らかにした。

 李大統領は先月も韓国の専門家らとの会合で、発言の真意がねじ曲げられて伝わったと述べていた。日本の有力政治家に意図を直接説明することで、発言をめぐり広がった波紋の収拾を図る狙いがあるとみられる。

 麻生氏は「(日韓)両方で歴史認識が一致することはなかなか難しい」と指摘した上で、「違う歴史認識があるということを前提にして、今後どうやって未来志向(的な関係に)していくかが一番大事なことだ」と述べた。

 李大統領は竹島(韓国名・独島)訪問直後の8月14日、「(天皇陛下が)訪問したければ独立運動で亡くなった方たちに、心から謝罪してほしい」と発言し、日本の強い反発を招いていた。

 麻生氏は日韓の政財界人でつくる日韓・韓日協力委員会の日本側会長代行として李大統領を表敬訪問し、約25分間会談した。(共同)