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米議会 中国通信会社の活動に懸念
10月8日 18時0分

米議会 中国通信会社の活動に懸念
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アメリカで、中国がスパイ活動やサイバー攻撃に関わっているという疑いがあるなか、アメリカ議会下院の情報委員会は、中国の大手通信機器メーカーがスパイ活動に関与しているという懸念が払拭(ふっしょく)できないとして、政府機関でこのメーカーの製品を使用しないよう勧告することなどを決めました。

アメリカ議会下院の情報委員会は、アメリカに進出している中国の通信機器メーカーが、中国政府や軍によるスパイ活動に関与している可能性があるとして、去年11月から大手の「ファーウェイ(華為)」と「ZTE」を主な対象に調査を行ってきました。
NHKが入手した調査報告書によりますと、両社は委員会の調査に対して協力的でなく、中国政府との関係やアメリカ国内での活動についても、詳細な情報を提供しなかったと指摘しています。
このためスパイ活動に関与しているという懸念が払拭できず、両社の製品を重要なインフラで使用することは、アメリカの安全保障の根幹を損ねるおそれがあるとして、アメリカの政府機関で両社の製品を使用しないことや、情報機関が中国の通信機器メーカーに対して監視を強めることを勧告しています。
また、委員会は民間のインターネット接続業者に対しても両社の製品を使わないよう求めており、8日にもこの報告書を発表する予定です。

中国は米議会を批判

アメリカ議会下院の情報委員会が中国の大手通信機器メーカーがスパイ活動に関与しているという懸念が払拭できないと指摘したことについて、中国外務省の洪磊報道官は、8日の定例の記者会見で、「中国の大手通信機器メーカーは市場経済の原則に基づいて国際的な経営を進めていて、アメリカでの投資を通じて両国の経済や貿易に相互利益をもたらしている」と主張しました。
そのうえで、「アメリカ議会には偏見を捨て、事実を尊重し、両国の経済や貿易の関係にためにならないことをしないよう望む」と述べ、アメリカ議会の動きを批判しました。

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