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子ども体力 向上傾向も依然低水準
10月7日 17時10分

子ども体力 向上傾向も依然低水準
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8日は体育の日です。子どもの体力や走る、投げるなどの基礎的な運動能力は、ここ数年、向上する傾向が続いているものの、ピークだった昭和60年ごろと比べると、依然として低い水準にあることが文部科学省の調査で分かりました。

調査は文部科学省が昭和39年から行っているもので、昨年度は6歳から79歳までの男女7万4000人余りが対象となりました。
このうち、中学2年生で走る、投げるなどの基礎的な運動能力を見ますと、50メートル走の平均記録は、男子が7秒83、女子が8秒72と、いずれも前の年度より伸びています。また、ハンドボール投げの平均記録も、男子が22メートル8センチ、女子が14メートル1センチと、それぞれ前の年度より長くなりました。
小中高校生のいずれの世代も、調査した8つの種目のほとんどで記録が前の年度より向上しているか横ばいとなっています。特に中学2年生の男女と小学6年生の女子では、8種目の結果の合計点が平成10年度以降で最も高くなり、文部科学省はここ数年続いている体力の向上傾向がより確実になったとしています。
しかし、ピークだった昭和60年度と比べると、小学6年生の50メートル走で、男子が0秒13、女子が0秒18遅く、依然として低い水準にあります。
運動生理学が専門の順天堂大学の内藤久士教授は「小さいときからしっかり遊んで体を動かすことが大切だ。親と一緒にスポーツをする機会を増やすことも解決策の1つだ」と話しています。

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