Dr Zero の独り言 第1回 「糖質」から「トーシツ」へ

島の生活に慣れて時間に余裕が出来た

日頃考えていることを「Dr Zero の独り言」としてブログ内ブログを書くことにした(不定期)



「糖質」という言葉はかなり一般化した

最も貢献したのは糖質ゼロの発泡酒、第3のビールだろう

しかし、なぜ糖質ゼロが良いのか? に関しては剽窃者江部康二の考えを出ない

すなわち「余分に摂った糖質はインスリンの働きで脂肪にかえられ蓄積されるので肥満の原因になる」


ビールメーカーは 糖質=炭水化物-食物繊維 と認識している

一方、初期の江部康二から新たな剽窃者大櫛陽一まで「炭水化物」と「糖質」を混同している輩が多い


証明は簡単である


GI(グリセミックインデックス)を出す計算法である

ちょっと長いが大櫛陽一著「間違っていた糖尿病治療」医学芸術社 P31から引用する

(GI値とは)食品ごとの食後血糖値上昇率を示す指標である。

1)ブドウ糖50gを摂取して、横軸が時間、縦軸が血糖値の上昇値を示すグラフを描く。2時間目までの食後血糖値曲線の下の面積(Area Under Curve : AUC)を100とする。

2)各食品で糖質50gを含む量の摂取時の食後血糖値曲線のAUCを、ブドウ糖50g摂取時のAUCで割った値を%表示したものである。


GIは、オリジナルがオーストラリアかカナダかは別として、英語圏が出所である

大櫛陽一が「糖質」と書いた部は原本では「carbohydrate」だ

すなわち、「carbohydrate」 を「糖質」と訳したことになる


「糖質50g」と「炭水化物50g」ではGIが全く異なる

「糖質」で揃えると血糖値カーブはそっくり重なる

このことは、ブドウ糖5gと糖質5g含有ふすまパンの血糖値上昇実験で確認した



もともと、GIは同じ炭水化物量でも血糖値上昇に差があることを示すものだ

「糖質=炭水化物-食物繊維」概念があれば不要な代物だ

血糖値を上げるのは炭水化物のうち「糖質」だけ

ようするに、GIは食品の炭水化物中の糖質の比率を示しているにすぎない


江部康二も「主食を抜けば糖尿病が良くなる」で同じ間違いをしている


大櫛陽一は他の部でも「糖質」と「炭水化物」をゴッチャ混ぜで使っている



このようなことが起こるのは、何度も述べて来たが、英語圏には「糖質」に当たる概念、

したがって言葉がないからだ


「日本語版ハーパー生化学」では 「carbohydrate」 を「糖質」と訳している

だから、生化学では carbohydrate の訳語として 炭水化物=糖質


私が「糖質」というのは「摂取・消化」されればブドウ糖になる栄養成分のことだ

すなわち、栄養学上の用語だ

生化学と栄養学では「糖質」の意味が異なっている


そこで、栄養学的糖質を「トーシツ」と名付け、

その英語訳として「toshitsu」 を提唱する


生化学でいう carbohydrate の訳は「炭水化物」でも「糖質」でも構わない


ご存じのことと思うが自然に存在する最大の carbohydrate セルロースを構成するのはブドウ糖である



GIそのものに関しては大櫛陽一も同書 Chapter 2-5 P45で述べているように問題が多い


私は全く有害無益な概念と考えている

GIを口に出す人を信用してはいけない





 
未分類 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2012/10/05 15:01
コメント
釜池先生ほどの人から天才や伝説みたいな陳腐な言葉聞きたくなかったですわ
どうでもいいじゃないすか社会や他人の評価なんて
自然があれば十分
都会で生きる奴らを笑って下さい
No title
お説の通りです.

修行が足りませぬ.

この部は削除します.
陳腐じゃないです
私は最近になって、釜池先生のことを知りました。

真実をもっと学びたいので是非、第2回以降もお願い致します。
溜飲を下げる
アメリカの脳神経外科医で神経科医でもあるラッセルブレイロック氏の講義(YouTyube動画日本語字幕付http://www.youtube.com/watch?v=ZUsC1h06OJ0&feature=related)を拝聴後
に、じゃあ理想的な食事って?、
なんだ釜池師匠の日々の食事日誌そのものじゃないかと
合点致しました。あら不思議に氏の著作の日本語訳は未だ出ないんですが。
トーシツ(糖質)
「Dr Zeroの独り言 第1回」ありがとうございます。釜池先生に感謝申上げます。
日頃、もやもやしていたことがすっきりしました。
先生の本にも書いてあったと記憶しておりますが、GI値が全く不要な概念であり、糖質だけで管理できることが、よく解りました。
血糖値が上がりやすい人間にとって、血糖値に関する正しい情報・原理原則・理論は最も重要な事項です。死活問題です。
間違った考え方を批判し、正しく修正することは大事なことだと思います。どうでも良いことではありません。それにより、新しい秩序が生成し人類が進化してきたのです。進化は、現在の多数意見が将来少数意見に移行する場合が多いことを、歴史が証明しております。
今後も「独り言」を継続お願いいたします。
糖質ゼロ食の場合、体重と筋力トレーニングの関係、肝臓でのタンパク質からブドウ糖を生成する糖新生と筋肉・体重の関係のあたりにつきまして、寄稿していただければ大変幸甚でございます。

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