那覇でも違反飛行「わが物顔 許せない」

那覇大綱挽まつりのパレードでにぎわう那覇の市街地上空をヘリモードで飛行するオスプレイ=6日午後2時45分ごろ、那覇市久茂地

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2012年10月7日 09時54分
(24時間53分前に更新)

 オスプレイが、週末の催しでにぎわう那覇市上空を飛んだ。大きな羽音が、会場に流れる音楽を遮った。日米合意違反の飛行が常態化する現状に、県民は「わが物顔で許せない」「安全なら、東京の官庁街や皇居の上でも飛ばせるはずなのに」と憤った。

 市おもろまちの新都心公園では、「那覇フェスタ」のフリーマーケットが開催中だった。

 「オスプレイが来た」。公園の真上に同機が現れると、訪れた家族連れらが驚いて空を指さしたり、携帯電話のカメラを向けたりした。出店のため母親と参加した豊見城市の中学3年、仲間祐太君(15)は「ブオーンという音で気付いた。1機のプロペラは上向きだった」と振り返り、「いつ落ちてくるか分からない。怖い感じ」と話した。

 浦添市の主婦石川清子さん(54)は「前田の自宅では普天間飛行場を離着陸する米軍機の騒音に悩まされているけど、まさか那覇でも飛ぶなんて」と驚き、「政府が言う安全策なんて絶対うそ。『ミスプレイ』と呼びたい」と怒りを新たにした。

 「那覇大綱曳(ひき)まつり」の関連イベントでごった返す国際通りや奥武山公園からも、3機が見えた。

 那覇市の沖縄国際大1年、比嘉星乃さん(18)は「街の上は飛ばない約束なのに。県民の意思を無視した上に、約束も破るなんて許せない」と憤った。同市の主婦仲里菊乃さん(39)は、一緒にいた小学生の息子が飛来に気付いた。「配備を許してしまうと、制限が利かなくなるかも」。家族5人で訪れた沖縄市の津嘉山覚さん(40)は「子どもたちが大きくなっても、オスプレイや基地があり続けないか心配」と話し、幼な子の頭をなでた。

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