3日午後7時45分ごろ、神奈川県葉山町長柄の住宅で、「母親が子どもを刺した」と家族から119番通報があった。葉山署が調べたところ、女の子2人が倒れており、搬送先の病院で死亡した。同署は、この家に住む女の子の母親の長戸正子容疑者(42)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、容疑を殺人に切り替えて調べる。
署によると、死亡したのは、長女碧授(みう)ちゃん(9)と次女彩風(はるか)ちゃん(9カ月)。2階に血のついた果物ナイフが落ちていた。長戸容疑者は調べに対し、取り乱した様子で「子どもを守るために刺した」と話し、容疑を認めているという。
長戸容疑者は長男(6)と次男(3)、夫(36)を含む6人暮らし。事件時、夫は外出中だったが、長男と次男は家にいた。長戸容疑者の母親(74)が訪ねていて、通報したという。
近所の人によると、長戸容疑者は、子どもの騒ぐ声がうるさいという苦情を受けて、悩んでいたという。署も近隣トラブルを把握していた。碧授ちゃんが通う町立長柄小学校の南森生校長は「おとなしく、真面目な子どもだったと聞いている。家庭や友人関係について特別な事情は聞いておらず、相談も把握していない」と話した。
現場は葉山港から約2キロ離れた一戸建てが並ぶ住宅街。