'12/10/6
美祢線利用は1日平均2%増
JR西日本広島支社の杉木孝行支社長は5日、山口県庁で会見し、2010年7月の豪雨災害で被災し、11年9月に復旧した美祢線の利用状況を発表した。復旧直後はイベントなどの利用促進策で好調だったが、次第に利用客が減っている。
同支社によると、美祢線が運転を再開した11年9月26日から今年8月末までの1日平均利用者は657人。被災前の09年度通期に比べ2%増えた。復旧直後の11年9、10月は、09年同期比56%増と好調に推移。ところが、次第に利用者が減り12年4〜8月は同20%減と落ち込んだ。
杉木支社長は利用者の減少に懸念を示しながらも廃線や減便は考えてないとし「経営的に非常に厳しい路線であるのは変わりない。利用促進の状況をじっくり見守りたい」と強調。美祢、長門、山陽小野田市などでつくる利用促進協議会と連携し、乗客増の取り組みを続けるとした。
一方、12月に開港する岩国市の岩国錦帯橋空港(愛称)の東京方面への利用客について同市と柳井市、田布施町、廿日市市がJRの新幹線と競合するエリアになると分析。対抗策として「ダイヤ改正などを検討していきたい」と述べた。