5日未明に宇宙空間に放出された超小型衛星「FITSAT―1」(愛称・にわか衛星)を開発した福岡工業大の田中卓史教授(情報工学)らの研究グループが同日、衛星が出す電波の受信に成功した。田中教授によると、これで衛星の機能が順調に働き始めたことが確認できたという。
衛星からの電波は、放出から1時間余りたった午前2時すぎに福岡市東区の福工大のアンテナでとらえられた。その後も福岡上空を通るたびに受信し、機体の温度などのデータを得た。
にわか衛星は、1週間近くかけて太陽電池の充電などをした後に二つの実験に挑む。従来の小型衛星よりも速く画像を送る高速通信実験と、夜空で機体のLEDをモールス信号の間隔で点滅させて地上にメッセージを送る実験だ。