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東大が集めた化石 初めて展示
10月6日 1時48分

東大が集めた化石 初めて展示
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ナウマンゾウの存在を明らかにした化石など、東京大学が研究のため、130年余りにわたって収集してきた化石の数々を初めて一般に公開する展示会が、6日から始まります。

東京大学の総合研究博物館で始まるこの展示会には、東京大学が130年余り前の明治時代から収集してきた20万点以上の中から、およそ300点の貴重な化石が展示されています。
このうち、ナウマンゾウの歯の化石は、地質学教室の初代教授だったナウマンが、明治14年にナウマンゾウの存在を明らかにした歴史的な化石です。
江戸時代に今の東京・中央区で見つかったものとみられていて、保存状態もよく、歯の溝もはっきりと見ることができます。
また、1990年代に北海道で発見された首長竜の内臓の化石からは、貝のアンモナイトも同時に複数見つかっています。
この化石により、首長竜がアンモナイトを食べていたことを直接証明することになり、海外の科学誌などで大きく取り上げられました。
また、「ニッポニテス」と呼ばれる直径10センチ程度の特殊なアンモナイトの化石は、世界的にも完全な形なものはごく僅かしかなく、日本の古生物学会のシンボルマークになっています。
展示会を企画した東京大学の佐々木猛智准教授は、「関東大震災や戦争を乗り越えて収集されてきた貴重な化石です。化石から太古のロマンを感じ取ってほしい」と話していました。
この展示会は、来年1月11日まで、東京文京区の東京大学総合研究博物館で開かれています。

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