韓国観光公社社長 李参氏 外国人の視点で新風吹き込む

更新日:2009年 9月24日 (木)

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「体験型の観光をアピールしていきたい」と李社長

 韓国観光公社の社長に就任した李参氏が来日し、インタビューに応じた。李氏はドイツ出身。今年7月に外国人として初の社長に就く一方、経営専門家や俳優としても活躍している。「文化の枠を越え、外国人の視点から韓国の観光資源を発信したい」とビジョンを示し、日本からの観光客拡大に期待を込める。

 ―外国人で初の韓国公営企業のトップに就任。意気込みは。
 「外国人の視点で、韓国の観光に新しい風を吹き込み、良い意味で刺激を与えていければと思う。特に韓国人の間では、観光に対する認識がまだまだ不足している。休暇が非常に短い上に、日常の忙しさに追われ、楽しむ意識が根付いていないことが残念だ」
 「欧州では休暇が2週間に及ぶこともある。やはり時間をかけなければ、その土地の魅力を堪能することはできない。日常から離れることで仕事への活力になる。今までになかった観光を発信していきたい」
 ―新しい韓国の観光とは。
 「世界中の人の心の中で、韓国がホットプレイス(熱い場所)になること。これが目標だ。これまで韓国の観光といえば、ショッピングやグルメ、ゴルフなどが中心だった。これからは別のアプローチも必要になる。自然や宗教を体感できるようなエリアの発信だ」
 ―例えば。
 「まず、東洋哲学に基づいた5つのキーワード(=木・火・土・金・水)を掲げていく。木は興奮で、面白いと感じるアイデアを作ること。火は魅力で、常に新しいもので人を引き付ける雰囲気づくり。土は調和で、周囲と交流できる組織を目指すこと。金は感動で、涙を流すほど心に残るものを築くこと。水は行動で、体験やチャレンジを大切にすること。それぞれの要素が結びついて韓国の観光発展のキーワードが見つかるはずだ」
 ―名古屋からの観光客に勧めるエリアは。
 「自然と宗教など、物質的・精神的なものを一緒に体験できるエリアを勧めたい。釜山近郊の古寺などは、ぜひ一度足を運んでほしい。済州島のオルレはハイキングコースとして魅力的だ。壮大な自然を満喫しながら、名古屋の皆さんにも韓国をもっと好きになって頂ければと思う」

 プロフィル イ・チャム 1978年に初訪韓し、駐韓ドイツ文化院講師を務める。86年韓国国籍を取得。92年韓独商工会議所理事。企業経営に携わるかたわら、俳優としても活躍。人気ドラマ「天国の階段」などに出演した。ドイツ出身。55歳。

 

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