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イランの通貨暴落 市民と警察が衝突10月4日 5時3分
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イランの首都テヘランで、通貨リアルの暴落や政府の対応に抗議する市民と警察の間で衝突が起き、核開発問題を巡り欧米が経済制裁を強めるなか、市民の不満が一層高まっているものとみられます。
イランでは、欧米が経済制裁を強めている影響で、通貨リアルが歴史的な暴落を続けていて、1年前に比べておよそ7割もリアルの価値が下落しています。
こうしたなか3日、首都テヘラン中心部のバザールで、一部の市民が通貨の暴落や暴落への政府の対応に抗議するデモを行い、これを解散させようとした警察と衝突が起きました。
目撃した両替商の男性はNHKの電話インタビューに対し、「バザールの商人たちが、『暴落を食い止めろ』などと叫びながら、バザールから通りに移動し、ゴミ箱などに火をつけ始めた。そこに警察が来て催涙ガスを発射した」と話していました。
衝突でけがをした人がいるかなどは分かっていませんが、バザール周辺では多くの店が営業を停止し、治安当局の部隊が警戒を続けています。
またテヘランでは、市内の別の場所でも通貨の暴落や政府の対応に抗議するデモが起きたということです。
デモを厳しく取り締まっているイランで、政府を批判するデモが起きるのは異例で、欧米が経済制裁を強めるなか、通貨の暴落に対し政府が抜本的な対策を見いだせないことに市民の不満が一層高まっているものとみられます。
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