2012年10月6日
9月に大阪・梅田のニコンサロンで開催予定だった元日本軍「慰安婦」の写真展が中止になった問題で、企画者の韓国人写真家、安世鴻(アンセホン)さん(41)が5日、大阪市役所で会見し、会場使用を認めなかったニコンに謝罪と再発防止を求めた。その後、同サロンを訪れて抗議文を提出した。
東京のニコンサロンでの写真展も一時中止されたが、使用を認めるよう命じた東京地裁の仮処分決定を受けて6〜7月に開催。だがその際も「過度の警備で観客の人権を侵害し、監視などで妨害した」と主張。「世界的メーカーが表現の自由を抑圧し、人々を失望させている」と訴え、近く損害賠償を求めて東京地裁に提訴すると話した。
写真家ら87人も連名で抗議声明を出した。呼びかけ人代表で会見に同席したジャーナリスト石丸次郎さん(50)は「強圧的な抗議を受けてイベントを中止したり自主規制したりする流れが続いている。この風潮を止めなければ」と話した。