小・中・高校生の性犯罪、6年間で9倍に

発生件数が急増、凶悪化の一途
甘い懲戒処分、性的暴行でもボランティア活動5日間

■性的暴行の場面を撮影し脅迫

 性的暴行を加えた後、金品を要求したり、脅迫したりするなど、成人の性犯罪をまねた凶悪なケースも見られる。昨年3月には、慶尚南道の高校に通う男子生徒が、チャットサイトで知り合った女子中学生を呼び、性的関係を持って、その場面の動画を撮影した。男子生徒は「動画を友人に見せる」と脅し、30万ウォン(現在のレートで約2万1000円)を奪うとともに、自分の友人たちとも強制的に性的関係を持った。一方、仁川市のある中学校では、男子生徒が女子生徒に「お前にシャープペンで刺されけがをした。治療費を払え」として数百万ウォン(100万ウォン=約7万円)を要求し「金を払えなかったら、俺の言う通りにしろ」として、放課後の午後5時ごろに女子生徒を男子更衣室に連れ込み、性的暴行を加えた。

 このように、児童・生徒による犯罪が凶悪化の一途をたどっているにもかかわらず、処罰や懲戒処分は依然として甘い。被害者と隔離するため転校させるか、「まだ幼い」などの理由で校内でのボランティア活動に従事させる程度にとどめることが多い。

 わいせつ行為か性的暴行かを問わず、懲戒処分のレベルにも大きな差はない。昨年8月、同じ中学校に通う2年生の女子生徒のスカートの中を、携帯電話のカメラで撮影した男子生徒は、学校内でのボランティア活動に3日間従事した。一方、同年9月、酒を飲んで女子中学生に性的暴行を加えた釜山市内の男子高校生も、学校内で5日間ボランティア活動に従事するだけにとどまった。

 韓国刑事政策研究院のカン・ウンヨン研究員は「成人は金や言葉で誘惑するが、未成年者はそのような手段を持たないため、相対的に暴行を伴うケースが多い。未成年者による性的暴行は、校内暴力と結びつき、集団で行われるため、さらに危険だ」と指摘した。

シム・ヒョンジョン記者
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