さらに「従来型のネットワークはアプリケーションを意識していないため、どんなアプリケーションが動作しているかがわからず、必要なサービスレベルが得られていない。eコマースとYouTubeが同じように扱われているため収益に結びつきにくいというのがその一例となる。また、柔軟性がなく、脆弱性が大きい物理ネットワークであること、手動による管理が多く、70%以上のダウンタイムは、CLI(コマンドラインインタフェース)の誤った設定により引き起こされている」などと指摘した。
現在のネットワーク環境でアプリケーションを配備したいと考えた場合、様々な作業が必要になり、多大な時間がかかること、さらにデータセンターでは、25万以上のCLIのエントリーがあり、それが作業を煩雑にしていることなどを示した。
「1万にひとつはエラーといわれており、エラーが発生するたびに、工程を遡ってその部分を修正しなくてはならない。これが数カ月に渡ってプロビジョニング作業を行わざるを得ない理由になっている」と語った。
続けてメイヤー氏は、「HPはこうした状況を変えたいと考えている。
Software Defined Networking(SDN)を使うことで、管理をよりシンプルにし、すぐにネットワーク設定を変更できるようにしたい。ユーザーとアプリケーションをつなぐところに集中することがHPの手法。仮想化することで、可用性を持ち、俊敏性があるネットワーク環境を構築していきたい。これが、ヒューレット・パッカードが発表したVirtual Application Network(VAN)になる」と語った。
Virtual Application Networkでは、アプリケーションの特性評価ができ、ネットワークを調整して必要なサービスレベルを実現できること、テンプレートにより、アプリケーションにあわせてネットワークを自動的に変更できること、ネットワークの仮想化により、マルチテナントや異なるデバイス、あらゆる場所でも利用できるようになること、自動化した形でのオーケストレーションを提供できるといった特徴を説明した。
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