千葉県・幕張の幕張メッセで開催されたInterop Tokyo 2012において、「映画界にクラウド・コンピューティングがもたらしたもの」と題した基調講演が行われた。
登壇したのは、米ヒューレット・パッカード HPネットワーキング シニア・バイス・プレジデント&ジェネラルマネージャのベサニー・メイヤー(Bethany Mayer)氏と、米ドリームワークスアニメーション テクノロジーディレクターのマイク・カトラー(Mike Cutler)氏。
メイヤー氏は「今日はバーチャルアプリケーションネットワークテクノロジーについて、また、ドリームワークスアニメーションでの事例を紹介する」とし、壇上に米ドリームワークスアニメーションのカトラー氏を呼び、「長ぐつをはいたネコ」、「カンフー・パンダ2」、「マダガスカル3」といったDreamWorks Animationが制作するアニメーション映画において、大規模計算を利用した編集方法を採用し、ここにヒューレット・パッカードが提供するクラウドサービスを活用していることを紹介。クラウドを通じて、複数地域のスタジオを結んだコラボレーションを可能にし、制作工程に大きな変革をもたらした事例などを紹介した。
基調講演では、実際に最新映画である「マダガスカル3」の3D映像を大型スクリーン上で上映。聴講者は、3Dグラスをかけて、迫力ある映像を楽しんだ。
カトラー氏は、ドリームワークスアニメーションについて紹介。「ドリームワークスアニメーションは世界最大のアニメーションスタジオであり、1つの作品の制作に5年間の歳月がかかっている。現在、8~10作品を制作中であり、2年間に5本のペースでアニメーション作品を公開している。米カリフォルニアに2つのスタジオ(レッドウッドシティ、グレンデール)、インドのバンガロールにもスタジオを持ち、インフラはすべて仮想化されており、どのスタジオに在籍していても、すべての作品に携わることができる環境ができあがっている」という。
また、5年間の制作工程についても触れた。はじめの2年間は事前映像化として、デジタルスケッチで作業を行い、ストーリーを構築する中で映像化を進め、続いてキャラクターやモデル、環境などのアセットを作り、それを動かす骨格や筋肉などを構築し、デフォルメーションシステムを活用し、造形を変形させるといったことも行うという。その後2年間をかけて造形作業を行い、何百人ものアニメーターによって制作する。映画一本あたりで12万フレームを使っており、そこに何百ものアセットと何千ものコントロールポイントを活用することで、キャラクターを制作していく。
「最後の1年間の作業では、約5億のデジタルファイルを使用し、200テラバイトもの容量が必要とされている。また多くのCPUパワーを必要としており、現在、その20%がクウラド環境で行われている」と話した。
ドリームワークスとヒューレット・パッカードは、2001年以来、12年にわたるパートナーシップがあるという。最初は、CG制作のために、Linuxワークステーションを導入したことから始まり、2011年には、クラウドを活用した環境にまでこれを広げている。
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