少年「全て僕の責任」 亀岡事故公判、時速鑑定でも尋問

 亀岡市で4月、集団登校中の児童らの列に軽乗用車が突っ込み、10人が死傷した事故で、自動車運転過失致死傷と道交法違反(無免許運転)の罪に問われた亀岡市の無職少年(18)の第3回公判が5日、京都地裁(市川太志裁判長)であった。あらためて認否を問われた少年は「事故は全て僕の責任です」と述べた。

 この日は、検察側証人として軽乗用車の事故時の時速を約60キロと鑑定した専門家が出廷した。専門家は検察側から算定根拠を問われ、被害者の位置関係やはね飛ばされた距離、車のフロントガラスの割れ方などから割り出した、とした。

 一方、弁護側は反対尋問で、被害者の体重やはね飛ばされた方向など算定根拠の一部に「かなりの仮定が入っている」と指摘し、「鑑定された時速よりも遅くなる可能性があるのではないか」などと問いただした。

 地裁はこの日、検察側が申し立てた被害者の負傷状況についての訴因変更を認めた。弁護側は児童1人について「以前からの傷病で事故との因果関係があるか疑義がある」としていた。

【2012年10月05日 23時19分】