東電 テレビ会議映像を新たに公開10月5日 16時11分
東京電力福島第一原子力発電所の事故対応の様子を記録したテレビ会議の映像について、東京電力は閲覧しか認めていなかった事故当日から5日分の映像のうち、報道関係者から要望があった6時間分を、新たにホームページ上で公開しました。
映像からは、外部からの介入が現場の指揮の妨げとなっている生々しいやり取りなどが確認できます。
テレビ会議の映像は、事故発生当日の去年3月11日から5日分、合わせて150時間分が、ことし8月から1か月間、報道関係者に限って閲覧の形で公開されました。
一方で、報道用として、水素爆発したときやいわゆる全面撤退問題に関わるやり取りなどを抜粋した、90分の映像が提供されましたが、専門家や報道関係者が事故の検証に不十分だとして批判していました。
これを受けて、東京電力は150時間分のうち、閲覧した報道関係者から要望があった、161か所、6時間分の映像を個人が特定されないよう加工し、5日、新たにホームページ上で公開しました。
映像の中には、去年3月13日未明、福島第一原発の吉田所長が何度も総理大臣官邸に連絡を取ろうとするやり取りが映っていて、外部からの介入が現場の指揮の妨げになっている様子が見てとれます。
また、去年3月14日の深夜、深刻になる2号機の対応を巡って、東京電力本店の幹部が、「早く弁を開けろ」などと、現場の状況を十分に理解しないまま指示し、現場から「邪魔しないで下さい」と反論されるなど、当時の混乱ぶりが映し出されています。
テレビ会議の映像を巡っては、東京電力は公開する対象期間を事故から1か月後の去年4月11日まで広げ、早ければ来月から報道関係者に限って閲覧の形で、公開することにしています。
一方で、事故当日からの5日分の映像の公開は今回で一区切りをつけ、報道関係者などが求めていた全面公開は行わない方針で、公開範囲やその方法を巡り、今後も議論が続きそうです。
※映像は、下の「ニュース特設」から見ることができます。
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