東日本大震災:がれき焼却開始−−福島・いわき
毎日新聞 2012年09月19日 東京夕刊
福島県いわき市は19日、仮置き場に山積みになっている災害廃棄物(がれき)のうち、可燃物の焼却処理と不燃物の埋め立て処分を始めた。津波被害を受けた福島県の沿岸自治体では計約207万トンのがれきが発生したが、本格的処理の開始は、いわき市が初めて。
同市では4万棟余りが全半壊し、70万トンのがれきが発生。同市は、再来年3月末までの処分完了を目指す。
この日は、市内18カ所の仮置き場のうち、みなと運動公園(同市泉町)で分別を済ませた木くずなど可燃物約26トンを市南部清掃センター(同)に搬入、一般家庭ごみと9対1の割合で混合焼却した。
焼却後の灰は、放射性セシウム濃度が国の基準(1キロ当たり8000ベクレル)未満なら埋め立て処分し、基準を超えたものは中間貯蔵施設に搬入するまで施設内に梱包(こんぽう)して保管する。【中尾卓英】