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2012年2月21日23時34分

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甲状腺被曝、最高35ミリシーベルト いわきの子ども

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 東京電力福島第一原発事故の影響による子どもの甲状腺の被曝(ひばく)問題について、内閣府の原子力安全委員会は21日、昨年3月下旬に福島県いわき市で実施した検査で、甲状腺の局所の被曝線量が最高で35ミリシーベルトだったという評価値を公表した。

 現地対策本部は昨年3月下旬、安全委の助言に従って、福島県内で子ども1080人に対する甲状腺検査を実施した。安全委の公表資料では、いわき市の137人(0〜14歳)のうち、11人の線量は5〜35ミリシーベルトと高かった。2番目は25ミリ、次が21ミリシーベルトだった。政府は当時の検査は精度が低いとし公表していなかった。

 ただし、国際原子力機関(IAEA)の甲状腺被曝を防ぐために安定ヨウ素剤を飲む基準は1歳児で50ミリシーベルトで、これを上回る結果はなかった。

 20日に公表された福島県民健康管理調査では、全身に体の外から浴びた被曝線量の評価値は、一般県民の最高で23ミリシーベルトだった。今回は甲状腺の局所的な被曝線量を評価したもので、国際放射線防護委員会(ICRP)の計算式では全身の外部被曝線量に換算するときには、25分の1になる。

 安全委は、昨年3月末に線量の高い子の追加調査をするよう国の原子力災害対策本部に助言したが、子どもや家族の不安につながるおそれなどを理由に受け入れられなかったとしている。

 対策本部生活支援チームは「安全委は昨年4月3日に『直ちに追跡調査をする必要はない』という助言を出している。今ごろ追加調査を助言していたと主張するのはおかしい」という。

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