シリーズ 中国社会は今 第1週

盗まれる子どもたち

2012年9月26日 水曜深夜[木曜午前 0時00分〜0時50分]
再放送



3歳になる最愛の娘を誘拐された侯殿明。半年間は仕事も手につかず、ひたすら娘を探したが2年経った今も見つからない。妻とともに上海の街頭で写真入りのチラシを配り歩き、情報提供の呼びかけを続けている。そんな侯夫妻にインターネットを通じてある情報が届いた。福建省の幼稚園に娘に似た女の子がいるとの連絡だった。侯殿明は遠く離れた土地に、わずかな望みをかけて旅立つ。

一方、10歳の時に誘拐され農村に売られた戴東霞は、学校にも通えずきつい農作業の手伝いを強いられてきた。19歳で結婚した彼女はその村を離れたが、実の両親とは22年も会っていない。今、児童誘拐の被害者を支援してくれるボランティア団体の助けを借り、断片的な記憶を頼りに両親を探している。献身的に捜索を続けた警察官の努力で、ついに戴東霞の両親とおぼしき夫婦の居所が判明する。

中国全土にネットワークをもち、3万人のボランティアが活動する団体「わが子よ 帰れ(宝貝回家)」は、インターネットを通じて児童誘拐の被害者を支援している。子どもを奪われた家族は、その捜索に膨大な時間がかかり、ストレスで自殺や離婚をするケースもある。また誘拐された子供は時が経つほど両親の顔を忘れていく。団体創設者の張宝艶は「子どもを買う人を厳しく罰しなければ、児童誘拐はなくならない」と憤る。

  • 原題:Kidnapped and Sold 〜China’s Stolen Children〜
  • 制作:Filmtank (ドイツ 2012年)
※この番組は2012年9月27日(木)午後6時〜2012年10月11日(木)まで、
NHKオンデマンド見逃し番組(有料)でご覧いただけます。
視聴お申し込みの手続き期限は、10月10日(水)までです。
NHKオンデマンド
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