トップページ社会ニュース一覧“海底活断層の研究急ぐ必要”
ニュース詳細

“海底活断層の研究急ぐ必要”
10月4日 7時8分

去年3月、東北の沿岸を襲った津波は、海底で見つかった活断層の影響で巨大になった可能性があるという新たな研究がまとまりました。
この研究について津波の発生メカニズムに詳しい東北大学の今村文彦教授は「海底活断層が津波を巨大にしていたことは十分考えられる。海底活断層についても研究を急ぐ必要がある」と話しています。

今村教授は、去年3月の巨大津波が東北の太平洋沖の海底にある陸側のプレートと海側のプレートの境目が大きくずれ動いて発生したと考えてきました。
しかし、この考え方で津波の高さを計算しても、東北北部の津波は5メートル前後と実際に確認された20メートルを大きく下回って十分に説明できませんでした。
海底活断層により、津波が巨大になったという今回の研究について、今村教授は「これまでの解析では東北北部の津波を説明するには限界があった。海底活断層が東北北部の大津波を引き起こしていたことは十分考えられる」と指摘しています。
そのうえで、関東の海底や南海トラフ周辺でも断層が見つかっていることについて、「津波がどのように発生するのかまだ解明されていない点が多い。さまざまな津波のリスクを解明して津波対策を考えるため、海底活断層についても今後、研究する必要がある」と話しています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ