精神障害者施設虐待:「日常的に暴力」 県の調査に職員
毎日新聞 2012年10月04日 02時34分
千葉県南房総市の精神障害者施設「ふるさとホーム白浜」で入所者が虐待されていると通報があった問題で、千葉県が3日行った立ち入り調査に対し、複数の職員が、運営法人理事長による日常的な暴力があったと証言したことが、施設関係者への取材で分かった。調査への隠蔽(いんぺい)も求められたとの証言もあったという。
この問題は、障害者虐待防止法が施行された1日、元職員から同法に基づく通報が同市にあった。施設を運営する社会福祉法人「愛と光の会」の山下洋子理事長(70)が入所者を虐待しているとの内容で、立ち入り調査で同県障害福祉課の担当者は、山下理事長と職員から聞き取りを行った。
施設関係者によると、聴取に対し、複数の職員が、平手や時には拳で入所者の顔などをたたくなど、理事長による暴力があったと証言。「節約のため、夏の間、水風呂に入浴させていた」「就労支援にもなるという趣旨で、深夜に足のマッサージをさせ、うまくいかないとたたいていた」という指摘もあった。
「死ね」「海に飛び込め」「生活保護費を切る」などの入所者への暴言があったとの指摘も出たという。