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【グラニュース】


ピクシー監督、基本を徹底

2012年10月3日 紙面から

精力的に動き回りながら細かい指示を出すストイコビッチ監督(中央)=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)

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 名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(47)が2日、ロングボールに頼らない戦術に着手した。トヨタスポーツセンターでの練習で、綿密な指示を与えながらの紅白戦を実施。グラウンダーでのパスワークを徹底させ、システムも就任後初とみられる3−5−2を試した。9月29日の新潟戦に0−5で大敗。残り7試合でのACL出場権獲得に向け、腰痛で再離脱したFWケネディの高さに依存しない戦術への転換を意識づけた。

 約1時間の紅白戦、前線めがけて放り込むロングボールは、1本もなかった。レギュラー陣を混在させたため大宮戦で導入するかは微妙だが、システムは両チームともに3−5−2を採用。ストイコビッチ監督は「サポート」「パスワーク」「3人目の動き」という3つのキーワードを何度も強調し、DFラインから低く速いパスでの攻撃の組み立てを徹底させた。

 降格圏の新潟に、屈辱的スコアで敗れた。ハーフタイムに腰痛再発を訴えたケネディを交代し、闘莉王を1トップに据えると、逆に守備陣が崩壊。高さに頼った戦術の限界は明らかだった。今季は序盤戦からケネディの腰の状態にチーム全体の出来が左右されてきただけに、この日の練習は必然とも言える施策。優勝は絶望的となったが、まだACL出場圏内の3位は狙える以上、打てる手は打たなければならない。

 もちろんピクシーが強調した3点は、現代のポゼッションサッカーの基本。ただ今のグランパスにとってはもう一度確認しなければならないものだ。MF藤本は「たぶん監督はわかってるだろうと思っていたはず。でもそれができていなかった」と反省しつつ、この日の練習を「おもしろかった」と振り返った。FW玉田も「意識付けが大事。頭に入れながらやれば、流動性も生まれる。2トップもやってみたい気持ちはある」と歓迎。地上戦となれば、攻撃陣の高い技術も生きる。

 午後には約1時間15分のロングミーティングを実施。新潟戦の映像を見ながら反省会を行った。このままでは終われない。残り7戦、内容も結果も伴った試合を見せ、サポーターの失望を希望に変える。 (宮崎厚志)

 

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