EMフェスタ98 > ミニセミナー
拡大培養液・活性液等の
作り方、EMによる園芸
講師●仲宗根恵美子
 沖縄県沖縄市や北谷町の主婦グループの仲宗根恵美子さん。飾り気のない話し振りに、会場に設けられた椅子はたちまち埋まり、立ち見も出る。セミナーを傍からサポートするグループの山田キクさん、比嘉文子さん、渡慶次キヨさんの温かい目が仲宗根さんに注がれ、必要な材料をその都度そっと差し出す。見事な連係プレーだ。
 テーブルの上には2リットルペットボトルが数本置かれ、それぞれオレンジ色、モエギ色、灰色などの液体とハーブやヨモギが入れられたものも。そして砂糖とEM1号が並ぶ。灰色の液の入ったペットボトルを手に説明に入る。ホワイトボードに書かれた説明と同じ内容の説明書が参加者の手元に既に配られている。
 まずはセミナーのメインである米のとぎ汁での醗酵液の作り方。「私は普通の主婦ですので、うまく喋れませんが…」と断った上で説明。とぎ汁をボールやペットボトルに取る。濃さにこだわらず1回分から最後のとぎ汁まで取る。それに白砂糖とEM1号を1%ずつ混ぜて密封し、部屋の暖かいところに4〜5日置くだけで出来上がる。
 説明が終わらない内に、矢継ぎ早に質問が飛び出す。「なぜ2リットルのボトルか」「黒糖では駄目なのか」などなど。躊躇なく「ペットボトルは1・5リットルもあるが、中途半端で計算が面倒くさいでしょ。だから私は2リットルを使っているの。これだと砂糖1%は小匙で4杯、EM1号はキャップで4杯だから分かり易いんですよ」と仲宗根さん。普段から作りなれているせいか、説明は分かり易い。
 「黒糖よりは白糖が使いやすいですね。EMの餌として糖度の高い缶詰の残り汁や甘い煮物の汁、シロップの残り、ソバなど麺類のゆで汁を加えてもいいです」と説明は続く。そして「醗酵液を作る際、ミカンの皮やヨモギ、ハーブなどを入れると香りも良くなりますよ」という。説明書の余白にメモを書き込む人の姿が目立つ。
 「これを5百から千倍に薄めて、食器洗いに使うと流しのぬめりはなくなるし、油落ちもいいですよ」と用途の説明に移る。使い方としては台所用洗剤3分の1に、培養液を混ぜるだけ。また、レンジ周りや換気扇に吹き付けるか、新聞紙や紙に培養液を浸して張り付けておき、数分後に拭き取ればしつこい油汚れも簡単に落ちる、という。
 入浴の際、浴槽にミカンの皮やハーブを漬けた培養液を混ぜると、「水虫やアトピーなどの皮膚病に良いそうですよ」と、この時ばかりはお茶目な表情でおどけて見せる仲宗根さん。「皆さんは髪を洗った後、リンスするでしょ。この培養液がリンス代わりになるんですよ。また、希釈液をスプレーボトルに入れておいて、風呂から出る際に壁にシュッ、シュッと吹き付けておけば黒カビは出てきません」と、勢いづく。
 「ええっ、洗濯にも使えます」。突然の質問にも丁寧に答える。「洗濯機の中に洗剤と混ぜて使ってもいいですし、白いものは漬け置き洗いすると漂白剤が要らないほど白くなりますよ」と話し、量については使い過ぎというのはない、と述べた。これによって「先ほども言ったように流しのぬめりが取れ、排水用のパイプや溝もきれいになり、環境がとってもきれいになります」と、スタート時と異なり、仲宗根さんの口調は軽やかさを増す。
 続いて、醗酵液を用いた生ゴミの処理法の説明に。「容器は生ゴミ用バケツがいいが、無ければ蓋付きで密封できるものであればなんでもいいんです。大きめのビニール袋が有れば大丈夫です」と、ひとまずは容器について一言。
 最初に米のとぎ汁EM醗酵液を入れておき、生ゴミ(味噌汁の残りや使い終わった油、キムチ、スイカ、魚のエラなども可能)を入れていく。その際、底にミカンの皮を入れておくとにおいが良くなる。入れる際には水を切り、入れた後に醗酵液の原液を万遍なく振り掛ける。そうすると、底の方に液が溜まるのでそれを取り出し、薄めて苗木や植物に掛けると効果が表れてくる。
 このような説明の後、質問を受け付ける。次々と上がる手、聴き取りにくい時は質問者の前まで移動し、耳を傾ける仲宗根さん。種を植える時には、事前に種に希釈醗酵液を吹き付けて、乾燥させた後植えるとより効果的という。硬い種は漬けておき、小さくて軟らかい種はスプレーで吹き付ける方がよい、と痒いところに手が届くような説明だ。
 野菜や植木などへの散水の方法やプランターへの使い方など細かい。最後に仲宗根さんは「私たちも何度も失敗を繰り返し、知恵を出し合いながらやってきたんです。ボカシより簡単ですよ。トイレの後に便器の中に入れると悪臭防止にもなりますし、靴箱の中の除菌、におい取りにも最適です。これを使うと市販のものは使えません。材料は身近に有るものばかりですから…。まずは作ることから挑戦して下さい。おばさんにもできたのですから」とジョークを交え、セミナーを閉じた。(山里)