質問なるほドリ:中国は南シナ海でも領有権でもめているの?=回答・岩佐淳士
毎日新聞 2012年10月02日 東京朝刊
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◇比・ベトナムと対立強め 石油・天然ガス埋蔵、南の玄関口
なるほドリ 尖閣(せんかく)諸島問題が大変だけど、中国は南シナ海でももめ事を抱えているよね。
記者 南シナ海では中国やフィリピン、ベトナムなど6カ国・地域がそれぞれ主張する領有権(りょうゆうけん)が複雑に重なっています。中国はこの南シナ海のほぼ全域の領有を主張しています。近年、軍事力を背景にした強硬手段で周辺国を威嚇(いかく)しているため、あつれきを生んでいます。
Q なぜ、中国は南シナ海に関心があるの?
A 南シナ海の石油埋蔵量(まいぞうりょう)は20億バレルとも2000億バレルとも言われ、天然ガスも豊富です。南シナ海は経済成長を支える石油などエネルギーを必要とする中国にとって魅力です。また、インド洋へ抜けるマラッカ海峡とつながる南シナ海は、中国にとっては南の玄関口にあたり、軍事的にも重要です。
Q ほかの国だって黙っていられないよね。