EMフェスタ97 > パネルディスカッション

医療現場でのEM-Xの
現状と可能性

医療に関するパネルディスカッション

コーディネーター
比嘉 照夫 教授  琉球大学農学部  教授  
パネリスト

田中 茂  医師  埼玉県朝霞厚生院 理事長
小澤 博樹 医師  愛知県小澤医院  院 長
加藤 信夫 医師  広島県医療法人見水会  福山クリニック 理事長


比嘉 照夫:琉球大学農学部農学科卒業後、九州大学農学研究科博士課程を終了し、1970年に琉球大学講師として勤務。1972年に琉球大学助教授を経て1982年より現職にある。世界各国でEMの普及及び技術指導に当たっており、EM技術は日本を含めた90カ国に広がっている。EM技術は現在、ビジネスだけでなく政府レベルでも様々な分野で応用されている。
○コーディネーター(比嘉照夫)
 これから医療に関するパネルディスカッションに入りたいと思います。今日の課題は『医療現場でのEMの現状と可能性』ということで、それぞれパネラーにお願いをしたいわけですが、始まる前になぜEM-Xが医療に使われるようになったかということについて説明いたします。
 私の本にも書いてありますようにEM-Xというのは実験の失敗の結果です。何回も失敗をして、最後にその悪臭を消したり、有害物を取り除こうという作業をしている時にある材料といいますか、使っていた材料がみんな真っ白けになって、水みたいになってしまったんです。その時に紫外線、オゾンを使ってそれを焼いておりましたので、もう何もないと、中には何もないと思っていたんです。
 しかしながらそれを捨てることができずに、病気にかかったメロンに撒いたところ、通常ならキャンカーというメロンの病気になりますとほとんど収穫できないんです。しかし、それが1日のうちに蘇って収穫にこぎつけた。これはもう園芸のプロ、私はメロンも随分やっておりましたので、その立場からいいますともう驚愕すべきと言いますか、驚嘆すべき考えられないことだったんです。
 それから私の例のクセがございまして、良いと思えば自分で触ったり、傷に付けたり、飲んだり、まあ魚に入れたり、さんざんなことをやるわけですが、そうした結果全てがポジティブといいますか、大変な面白いことになってきたと。それでいろいろやっているうちに、どうもこれが抗酸化作用の本質だというところに行き着いたんですね。この強さというのは、紫外線又はオゾンで焼いてもなお壊れないという、そういう強いものであるということが分かってきたんです。
 後で特別研究員の皆さんに協力をいただいて調べていくと、まあ加藤先生には情報を充分おあげしなかったので申し訳ないことになりましたけれども、これは低分子の多糖類で熱安定性の高い抗酸化作用のある物質、それからエネルギー伝達を非常にスムーズにやってくれるキノンの仲間、これはビタミンEの前駆物質みたいなものなんですね。
 それから他にいろんなミネラルがありまして、これが有機物とくっついてキレートになった状態。これは触媒作用また波動を持っているんです。こういうことがだんだん分かってまいりました。
 成分につきましては、構造式も決定されたのもありますので、この点はまた改めて情報を提供したいと思っております。
 それで、最初は医療に使うということは全く考えておりませんでした。しかし、いろんなところから情報を聞き付けた方々からですね、これを食品加工だとか、あるいは動物の病気にとか、まあ最初は農業の分野から入ったんですが、余りにも劇的に…動物実験もずいぶんやりました。
 劇的に効くものですから、これがいつの間にか私のボランティアという形で個々人がそれを貰い、飲んでいるうちに元気になった。もちろんその間に安全性のチェックは全て終わっておりまして、今でも北里環境科学センターからもきちんとした安全性の評価をいただいております。
 大人60Kgの体重の人ですと1日4リットル飲んでも弊害は起こらない。水だって最大2.5リットルぐらいしか飲みませんので、こういう意味では飲料に関しては全く問題はないということからいろんな要請があって、しかしそれが闇値でもう本当に想像を絶するような値段で出回ってしまった。要するに私の所から貰ったのがそうなったんです。
 それでこれじゃあいけないということから、食品加工やあらゆるところで使えるというEM-Xの多用性に着目して、うちの卒業生に協力をお願いして、大変な借金をさせてですね、設備を作ってやっと世の中へ出せるようになった。
 去年も田中先生からまだ高いと、思い切りやりたい場合には値段も下げてほしいと、こういう要望もありました。それで下げるお約束をしましたが、つい先頃設備の調整が完成いたしました。それで来年の3月1日付をもってですね、今1リットル1万2,000 円しておりますEM-Xを1万円まで下げようと、それから何年かたってまた頑張って下げていこうと、こういうことで合意をいたしました。2,000円ぐらい下げてもしょうがないんじゃないかという気もございますが、これが現在の状況なんです。
 それで、これまでに小澤先生にはこちらで2回、それから田中先生には去年もお話もいただきました。ご3方ですね、今日発表いただきました加藤先生も臨床の現場で何とか大変な人達を救ってあげたい。そういうお手伝いをしたいということで、それぞれの立場でEM-Xの応用について努力をいただいている先生方です。
 それで順序と致しましてですね、まず加藤先生にさっきの時間でちょっと足りませんでしたので、ここでもう一度補足、または新しい情報がありましたらそれを加えていただいて、その後、小澤先生、田中先生という順で、まずはその実態と言いますか、今までの経験を、去年報告いただいたその後の経験をお話いただきたいと思います。
 それでは、加藤先生、よろしくお願いいたします。

加藤 信夫:1945年8月に名古屋市生まれ。1970年名古屋大学医学部卒業後社会保険中京病院で外科担当として、血管、消化器外科、腎臓移植を専攻し、神聖会第一病院、名古屋記念病院では腎不全外科と全身温熱療法を中心とした癌の修学的治療を研究。1989年に広島市福山市でクリニックを開業し、腎不全に対する透析医療を進める傍ら、広く事業や健康相談も積極的に行っている。
○パネラー:加藤信夫医師
 先ほどの話に追加ということで依頼を受けました。発表で成分が分からないと2度ほど言いましたが、先ほど比嘉先生に実は分かっているんだよと言われまして、勉強不足で申し訳ありませんでした。
 追加としまして、EM-Xが置かれている現状認識と私の役割というような話、それからEM-Xに期待するもの、基本的な考え方、それと先ほどの発表の時に予告しました動物実験のスライドを見ながらの実験という形でやっていきたいと思います。
 どんな治療法でもそうでありますが、はじめに開発者があり、それを積極的に支持して試す人がおるわけであります。言うまでもなくてこのEM-Xの場合には、比嘉先生が前者であり、両脇の田中先生と小澤先生がその支持者であります。比嘉先生は大変なバイタリティーで突っ走って行かれますから、後から他の人達が追いかけるというような現状だと思います。そのうちの一人が私だと認識しております。
 追いかける私の大きな役割は、科学的、医学的に正しくこれを評価することであろうかと思っております。
 今まさにEM-Xはこの評価に耐ええるかどうかというところにあると考えております。大多数の医者を納得させるデータが出せるかどうか、ここだと思います。
 4月から比嘉教授のご厚意で試験用のEM-Xを提供受けました。特に癌の患者さんに対して1日量にして100cc から150cc と、それまでの倍量を服用させてもらいました。増量が即劇的効果に結び付いた事実はありませんが、患者が継続して服用しやすくなったということははっきりしています。リウマチの試験のところでも述べましたが、一端中止しますと再開しても効かない可能性があるように思っております。やはり完全に疾患が治りきるまで必要ということかもしれません。
 西洋医学の多くは根本的治療というよりは、対処療法が多いのであります。例えば複腎皮質ホルモンを例にとってみますと、これは画期的な薬には違いありません。難病の多くがこれによって劇的に良くなる現象があります。
 しかし、大変なしっぺ返しが待っているわけです。副作用というもので、これは人工的に合成された薬物の持つ宿命ともいうべきものであります。生体が本来持っている力を引き出すような治療法が、これからの医学の主流になっていく必要があると考えております。そういった意味でEM-Xは、大きな期待を持っていると同時に、真の有効性を見極めたいと思って検討しております。

 それでは動物実験の結果に入ります。
 腹水癌マウスを実験に使いました。LAF1という種類の純系のマウスであります。
使用細胞はネバダ実験で、アメリカが原爆の実験をしましたけれども、そのときに回りに置いておいたねずみにできたマストサイトーマ(FMA3)という腫瘍であります。これを腹内に10の4乗個入れると、大体2週間ぐらいでマウスは自然に死ぬという、そういう経過をたどる腫瘍であります。
 実験の計画は、この第1回目の実験ではEM-Xを0.2ccずつ腹内に投与しました。グループ1は何もしないで10の4乗個の腫瘍を移植したグループです。
 グループ2というのは、移植の3日前に1回だけお腹の中に予めEM-Xを投与しております。
 そしてグループ3は移植後1、2、3、4、7、8目の6回腹内に0.1ccずつ投与しました。
 グループ4は1、3、7、9日目に1回ずつ合計4回投与しております。各グループ1〜4まで6匹ずつのマウスでの生存率という形で効果を見ました。
 グループ1は何もしていない群ですけれども、14日目に全部死に、グループ2とグループ4が14日目にやっぱり全部死ぬと、それからグループ3が少し早めに死んでいると。こういうことで、この実験系では延命効果において、このEM-Xの効果が出なかったということであります。

 次に同じマウスを使いまして、使用細胞も同じで10の4乗個、ちょっとこの時は数が少し少なかった可能性があると言っておりますが、EM-Xを0.2cc静注しました。そして今度は2群にわけまして、コントロール群とEM-X群で、コントロール群は同じように飼料だけ入れて何もしなかった。それからEM-X群では1、3、5、7日に静注しました。同じように6匹づつで生存率でみました。
 ほとんど同じように18、19日目に死んでおりまして、統計学的に優位の差は出ておりません。静注しても腹内に入れた場合でも、この実験では効果は見られなかったという、ネガティブなデータとなりました。

 今後も、例えばマウスの飲む水をずっとEM-Xにしてやってみるとか、そういう形で、もう少し大量なEM-Xが作用したねずみを作った状態で、投与が果たしてどういう作用を及ぼすかというところを見ていきいたと思っています。以上であります。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。今の動物実験の結果、まあ1回癌細胞が入って増えるような状態になると、少々のことでは変えられないという、実は北里大学でもマウスの肺癌実験で似たような結果が出ているわけです。
 それで北里大学の場合には、それを更に進めまして、マウスに煙草の煙を吸わせて、そして肺の遺伝子が変質した時に、星型の尾を引くような遺伝子の分散が確認できる方法でやっているわけです。この場合にもEMをやって煙を吸わすとやっぱり肺癌が発生するんですね。
 EMを与えてすぐでも、また後から与えてもそういうことが起こるわけです。しかし、1週間前からずっと飲ませ続けて同じことを処理すると全く変異が出てこない。そういう意味では予防効果と言いますか、常々そういったものが発生しないという準備をしておけば、かなり万全に行けそうだということが確認されているんです。
 この件につきましては、来年度の学会でもう少し深めて発表しようと考えています。ですから今のようにですね、もうひどい状態に入ってからやろうという場合には、いくらEM-Xと言えどもこれはそう簡単にはいかんぞと、要するに癌というのは凄く強いんだという、こういう理解ができるんではないかと、そう考えながら見ておりました。
 それでは、次に小澤先生にお話をいただくわけですが、小澤先生は10月31日から11月3日までに行われましたパキスタンの国際癌学会に出席されました。
 パキスタンのこの癌学会のコーディネーターから乳癌について、EM-Xの良い成果が出ているが、これを医療的に使う場合、指導する人がいないので困っている。日本から是非そういう専門のお医者さんを送って欲しいという、非常に強い要請がありまして、小澤先生に急きょ無理をお願いしてパキスタンへ行ってもらいました。
 その前にですね、小澤先生が、今度講談社新しい本を出しました。『癌、体質革命』−抗酸化療法EM-Xの奇跡−という本なんです。前には総合ユニコムから抗酸化治療を中心にした『食養生』という本を出していただきましたが、今回は更に症例を増やし、やはりEM-Xは単独でやるという考えではなくて、生活態度を含めた幅広い応用をしなきゃいかんだろうと、こういう内容の本で、とても情報の多い本です。
 まだこちらには展示してありません。出たばっかりで今書店に搬送中だそうです。是非機会がありましたらこの本をお買い求め参考にしていただきたいと思います。
 それでは、小澤先生にですね、去年以降、また今度のパキスタンの癌学会を含めてお話をいただきたいと思います。先生お願いします。

小澤 博樹:昭和24年愛知県生まれ。昭和49年東方大学医学部卒業後、同付属病院で消化器外科、一般外科を専攻。昭和59年に碧南市に小澤医院を開業し、院長として現在に至る。小澤医院開業後現代医学に疑問を持ち、東洋思想、東洋医学に傾倒し、特に亡くなられた桜沢ユキカズ氏が提唱した玄米菜食による食療に賛同、これを日常診療に応用している。その他自然農法や有機農法を実践している農業団体と契約し、そこで収穫された農産物を入院患者の給食用食材として使用する。近年は比嘉照夫教授が開発した抗酸化物質EM-Xを病気治療に活用して高成績を上げている。
○パネラー:小澤博樹医師
 本の紹介ありがとうございました。この1年間2カ国に行って参りました。最初はタイに行きました。そして今回はパキスタンですけれども。まずパキスタンの話をする前にタイのお話を少ししておきます。後でまたもっと詳しい情報が得られるかと思います。
 タイではですね、EM研究機構が中心になって1996年からエイズプロジェクトというのがスタートしています。このエイズプロジェクトというのはEM-Xを使ってエイズの患者さんを治療していくと、これは一種のボランティア活動とみていいと思いますけれども、そういう活動が始まっています。
 それで特にチェンマイあるいはランプン地区でその活動を始めていますけれども、現在は両地区で約2,500 人のエイズ患者さんがみえます。それでそのエイズ患者さんの中のあるグループ、これはもちろん向こうの希望を入れてですね、それを選択して、まず最初にEM1号と薬草を含んだ液をそのエイズ患者さんに飲んでもらいました。そうすると今まで日常生活が非常に辛かった患者さんが日常生活ができるようになってきた。そういう効果が生まれている。
 そしてその後これはどうもエイズにもEMが効果があるということが判断されまして、それからEM-Xが投与されたわけですね。もちろんこれは無料で患者さんたちに飲んでもらって、そしてそのデータを全世界に発表するということで服用して頂いています。
 よく皆さんご存じだと思うんですけれども、エイズ患者さんというのは皮膚の疾患ですね、カポジ肉種という皮膚の病気が現れてきます。これは免疫機能が落ちますので、そういう腫瘍ができやすくなるんですね。
 そういうカポジ肉種がある患者さんにEM-Xを服用してもらって、そしてそのカポジ肉種の部分にEM-Xをスプレーしたり、あるいは塗ってもらったりですね、そういうようなことをやってもらう。そうするとカポジ肉種が消えてしまうんですね。そして非常に全身状態も良くなって、一般健常人と同じような生活ができるようになってくる。こういうような効果が得られています。
 ただ問題なのはやはり癌と同じようにエイズの患者さんも体が酸化したが故に病気になっているわけですから、この酸化を何とかもっと効率良く改善してあげれば、そして抗酸化的な状態に戻してあげればエイズも治る可能性も充分あるんですね。
 しかし、なかなか現代人というのは、これはもうタイもそうですけれども。タイというのは特に熱帯雨林が伐採されて近代化が進められています。これはタイの国事態が酸化しているというふうに考えた方が良いでしょう。そしてそこに住む人間も酸化してきていると。その上でエイズというものが発生してきたわけで、何もよそから入り込んで来たというふうに考えるべきではないというふうに考えております。
 そういう酸化した状態をなるべく効率良く抗酸化の状態に持っていってやれば、これは病気は治っていくと確信しております。やはりEM-Xだけでそれをコントロールするというのは、これはやはり限度があるというふうに考えます。やはりその個人、患者さん事態がですね、生活を変えて、特に食生活ですとか、そういう体を酸化させるようなものを食べないで、酸化させるような考えを持たないで、あるいは酸化させるような生活をしないでというようなことをやっていかれればですね、これは完璧に治るんだというふうに信じています。こういう例がまだ、これからそういう後でお話があると思いますけれども、僕が行った時点では、まだそういう完治した患者さんはおりませんでした。しかし、非常に良い効果が生まれていた。ということはお聞きしております。
 それから、2つ目ですけれども、パキスタンの方へはつい最近この10月30日から11月4日まで行ってまいりました。これは第3回国際会議という医学会『21世紀に向けての最新の癌治療』というタイトルで行われました。パキスタンのラホールというところで行われています。これはパキスタンのキャン サライチュ ファンデーションナル パキスタンという団体が企画したものであります。またこの会議が次回日本で開かれることになっていますけれども、まだ日本のどこで開かれるというのはまだ決まっておりません。
 向こうのEM-Xの使われ方の現状ですけれども、まだやはり現代学的な手術だとか、あるいは抗癌剤、あるいはコバルト療法、そういう治療法が主流になっております。しかし、やはりどこの国へ行っても、そういう現代医学的な治療法ではどうもカバーしきれない。また治りづらいということなんです。それで今回EM-Xを治験に使われて、非常に良い効果を得られているということです。
 そこに集まった人達は非常に有名な学者さんが多くてですね、北京大学の教授でありますとか、あるいは現地の教授、もうほとんどが教授のお偉い方ばっかりだったんですが、何で僕が選ばれたのかよく分かりませんけれども、主催者側のモットーとしまして、エコロジーというのを非常に大切にしているんですね。
 ですから僕は選ばれて行ったんだというふうに考えますけれども、非常に日本の…まあこう言っては失礼ですけれども日本の学者さんと比べてフランクに話せて、非常に楽な会議が過ごせました。そして有意義な情報が得られましたので、ここでまた皆さんにお話しておきます。
 ちょっと読み上げます。『進行癌におけるEM-Xの役割』というタイトルです。カリダウスマミという人とサラアジャズというお医者さんが発表されました。
 EM-Xは好気性菌と嫌気性菌からなる有用微生物が産生した抽出物である。治療効果を期待し、CRF(キャンセル リサーチ ファウムデーションの略)によって知見が行われたと、EM-Xは14名の方に投与された。知見は患者を3つのグループに別けて行われた。第1のグループは局所的進行癌患者、第2のグループは癌が遠隔転移を起こしている患者、第3のグループはコントロール郡の患者であると。EM-Xは第1グループ及び第2グループ患者を管理し、治療していく上で効果的であることを示す結果が得られた。
 具体的な症例報告ですけれども、まず症例1として48歳の男性、非保持菌型リンパ腫、これは悪性リンパ腫です。この男性は12年間にわたり3コースの化学療法を受けてきた。つまり今まで抗癌剤の治療を受けてきた。
 しかし脛部、ジュウカクロのあるいは腹部のリンパ節が著名に肥大していたと、つまり抗癌剤を打ってもリンパ線が縮小しないで、非常に全身状態が悪くなってきた。そして口の中と食道に潰瘍ができて食べ物が食べられなくなって、水も飲めなくなったという状態であったわけです。
 そしてこの彼にですね8カ月間EM-Xを投与して経過観察をしたところ、現在では食事や飲み物を摂取することが可能になったということです。また脛部とジュウカクロにあったリンパ節は消失している。これは検査で認められていますけれども、リンパ線が小さくなったということですね、腹部リンパ節も縮小していると、それから口の中にあった潰瘍も消え、健康状態や日常生活が著明に改善されているという報告でした。
 それから、症例2ですけれども、28歳の女性、これは胆のう癌です。アデノカルシノマといって線癌の一種です。この胆のう癌はもうすでに肝臓に転移しまして、回復手術を受けたけれども、癌の摘出は不可能と判断されて、お腹を開いただけで直ぐお腹を閉じられてしまった。彼女はその後EM-Xを経口投与して3カ月経過観察された。そしたら右の脇禄部ですから、右の脇腹の所にあった胆のう癌による大きな腫粒が縮んでしまって黄胆も取れた。そして全身状態は改善されていったという結果でした。
 それから3番目の症例ですけれども、65歳の男性、後腹膜肉腫2度にわたる手術の後、腫瘍は急速に増大し腸閉塞を起こした。つまり後腹膜ですから背中の方にある腫瘍ですね、おできが大きくなって、まあ癌の一種ですれども、これが大きくなったために腸閉塞を起こしてしまった。つまり食べたものが腸を通過していかなくなってしまったと。そしてその時にEM-Xの経口投与を開始、経口投与だけでは不十分だと、つまり腸閉塞ですからなかなか食べ物を食べられませんので、静脈内投与、EM-Xの静脈注射が行われました。その投与後4カ月経ってから腫瘍が縮小し、つまりおできが小さくなって、腸閉塞は改善されて食べ物が食べられるようになったという報告でした。
 それから症例4ですが、23歳の女性、肝臓に転移を伴う乳癌、これはEM-Xが経口的に投与されたが、この彼女は非常に進行した状態でそこの病院を訪れられてEM-Xを投与されたんですけれども、あんまり効果がなかったというふうに記載されています。
 5番目の症例です。これ48歳の女性アストロサイトーマ、これは脳腫瘍の一種ですね、正常細胞腫という病名ですが、手術による腫瘍摘出されたがCTスキャンによってその再発が確認された。つまり手術したがまた脳腫瘍が再発してきたという状況であった。
 そしてその彼女にEM-Xの経口投与を開始した。この時点では左の片麻痺があったんです。左の手足が動かなかった。そしてEM-Xを投与開始してから8カ月経ったところで左腕が動くようになったと。そして歩くこともできるようになったという結果が得られています。
 6番目の症例、43歳の女性、乳癌です。過去に手術や化学療法、放射線療法を受けていた。肝臓や骨に転移をしており、肝門部リンパ節は腫脹していた。つまり癌が肝臓の肝門という所のリンパ線に転移して、リンパ腺が大きく腫れていると、こういう患者さんにEM-Xの経口投与を開始して、これを3カ月続けたわけです。
 そして検査をしたところ肝問部のリンパ線は縮小して確認できないほどに小さくなっている。患者さんは非常に全身状態も良くなって、日常生活も楽にできるようになったという報告です。
 それから7番目の症例、35歳の女性、肺転移と血清胸水を伴う乳癌、乳癌が進行してですね、肺の方に転移して、転移してというか浸潤といった方が良いかも知れません。そして胸に血清の水が溜まった、血を混ぜた水が溜まっているという状態でした。この患者さんにEM-Xの経口投与をしましたが2カ月後患者さんの状態は落ち着いてきたと、あんまり進行してなくて症状が悪くならないでいるということですね。
 8番目の症例、これは50歳の女性です。この人も乳癌の患者さんです。骨と肝臓に転移を起こした乳癌ですけれども、EM-Xは先月よりですから9月あるいは10月から経口投与を開始されています。まだ経過を観察するには充分な時間ではないとが、患者は歩行可能で科学療法を受けているということです。これはまだ結果が出てないんですね。
 症例9、これは9番目の患者さんですね、50歳の女性、非常に大きな乳癌、巨大乳癌で肝臓転移と胸膜への進伝、手術療法を受けた後EM-Xの経口投与をなされたが患者の症状は今のところ改善されていないという。
 これらの症例研究では、転移を伴わない局所のみの進行癌のグループが含まれている。このうちの5例は手術療法、化学療法を受けた後EM-Xを投与されている。このEM-Xを投与されたグループのQOLからみた症状の改善度は他のコントロール群と比較して、非常に良好であった。つまりこれは他のEM-Xと投与されないグループと比べますとEM-Xを投与されたグループ、患者さんたちはその症状からみた生活状況、あるいは精神状態非常に良好だということです。それからEM-Xは一般にいって良好な結果を生み出している。しかしながら個人差があり、より多くの検討がなされるべきであると。
 パキスタンのCRF(キャンサル リサーチ ファウンデーション)においてEM-Xの治療はほとんどが乳癌の末期の患者に行われている。これらの手術療法と化学療法が施工された後EM-Xの投与が行われている。EM-Xは末期癌患者を治癒に導くことは不可能と思われるが、患者の苦しみを軽減させ、QOLを著しく増進させるものであることが最も重要なことである。EM-Xは癌の症状を軽減させることはできる物質であるというふうに締め括られております。
 ここでもやはり癌に効く人と、もちろん効くという言い方は語弊があるかも知れませんけれども、非常に治療効果があると言った方がいいかも知れません。そういう人がある。あるいは治療効果がない人もいる。この差があるということですね。ですから万病に万人に効くというものではないと思いますね。やはり個人が日常生活を正して、あるいは食事を変えて、もっと抗酸化的生活、抗酸化的な食事にされていけば、より多くの病人が治癒に向かうことであろうし、それからより重傷な患者さんが助かっていくことというふうに考えております。ありがとうございました。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。それでは田中先生お願いします。

田中 茂:大正14年福岡生まれ。1950年慶応義塾大学医学部専門部を卒業。翌年医師国家試験を合格。埼玉県和光市で田中医院を開業。昭和60年慶応義塾大学医学部より大脳生理学の研究により博士号を受け、昭和37年から24年間、朝霞地区医師会会長を勤める。その他、埼玉県医師会役員、日本医師会代議員、日本ラテンアメリカ医学協会役員等を歴任し、現在は財団法人関東福祉会特別擁護老人ホーム三好園の理事長、ボリビア国立サンアンドレー大学医学部名誉教授、'91 年医科試聴会会長に就任するなど様々な活動がある。現在は和光市長3期目の任期中。
○パネラー:田中茂医師
 最近、ある東北地方の町長ですが、肺癌になりましてEM-Xを送っておりました。飲むのは1日200cc、それで1カ月間で非常に縮小し、2カ月後には無くなった。
 最初は町長を辞めると言っていたんです。肺癌になったんでもう未来がないと。私は癌が本当に無くなったのかということで、地元の町立病院の院長にも電話をしましたがそのとおりだと。最終的には県立病院にかかって、県立病院の医者も消えたと。非常に不思議であると、何を飲んでいるんだと聞かれたそうですがEM-Xだとは言わなかった。それで今月の終り頃、私は県立病院とその町立病院と、その町長は是非私に会いたいということで、今月の末に行くことが約束されて、県立病院の医者もいわゆるCTその他の資料を全部揃えて待っていると、こういう事例に会っております。
 それから、滋賀県にEMの行政団体実践会というのがございまして、日本の行政でEMを使って、主に水の浄化あるいは生ごみの肥料化を進めている市・町・村のいわゆる研究発表会がございます。
 2カ月程前にそこへ私が参りまして、私は発表するつもりではなくて、比嘉先生がいらっしゃると、またその市長は私と昵懇でございますのでまいりましたところ、その挨拶だけしてくれというので、5〜6分前座の挨拶をしました。挨拶が終わってから、会場を出ようとしてますと、比嘉先生が来るというので、その日は隣の町ですが参りました。
 実は1年前に比嘉先生から頂いたEM-Xを送って頂いて、肝臓がんが消えたと。それは主治医がある大学病院で、これも私は尋ねて行くということで、今私は現職の市長をやっておりますので、なかなか時間がございません。やはり本当に効いたか効かなかったかということは、それを治療した先生の客観的な絵柄、いわゆるエコーとかCTとかあるいはトゥモールマーカー透視様、そういったものが全部大学にはあるはずですから確かめに行くということです。
 それともう一つ私の所でこれは肺癌でございましたが、頭に転移いたしまして、頭の方は手術して取った。肺癌の方はEM-Xを飲ませているうちに非常に良くなっている。私は患者を診てる時間がないもんですから、たまに電話では応じております。
 私の場合は今は200ccぐらい飲ませておりますが、やはり経済的な理由も勿論ございますが、人によっては90cc、2年ぐらい前は平均90ccとやっておりました。彼は90cc飲んでおりました。
 私の所に来るのは皆大学病院あるいは癌センターで見放された方、あと余命が3カ月、2カ月、6カ月、長くても1年という方ばかりです。この人はやはり90ccで非常に良くなった。ところが良くなったために来なかった。私もちょっと不安になりまして1年ぶりに電話をしてみました。そしたらやはり咳が出る、啖が出ると、ですからおそらくこれは肺癌が少し悪化しているんじゃないかと思いまして、私の所に来るようにいいまして、レントゲンを撮りましたらやはり前回診た時よりも悪い。
 そこでいま点滴をはじめております。2ccからはじめまして少しずつ増やしております。 外来でやっていまして昨日点滴にいらしておりましたが、咳と啖が止まったと。今は3ccに増やして約2週間です。それで、まだ本当に消えているかどうかは私は検査する時間もございません。やはり少なくとも腫瘍が縮小しているというならば、1カ月ぐらいの時間を置かなければ駄目だろうと、しかし臨床症状として今までは夜眠れなかったぐらいの啖と咳が治まったということは、私はある程度効いているというふうに思っております。
 最近は私はもう癌の末期は全部点滴にして、その量はだいたい17ccを限度としております。僕の病院は脳外科でございますから脳の腫瘍については積極的にEM-Xの点滴をやっております。
 現在私の方に入院しております症例で、先ほどお話もありましたアストロサイトマー、これは日本語で言いますと正常芽細胞というんです。この脳の腫瘍は脊髄の第4頸椎の所にできまして、そして東京の癌センターに通っておりましたが、いわゆるこの腫瘍が圧迫をしますので上肢と下肢の麻痺で動きません。同時に呼吸器もやられまして、自発的呼吸ができませんので人口呼吸機をかけて、後2カ月しか生きられないというので、まあじゃあとにかくやってみようというので私の方に入院していただきまして、EM-Xの点滴を最初2ccから毎日0.5cc ずつ上げております。
 現在は17ccで止めておりますが、入院して点滴を始めましてだいたい2週間で自発呼吸ができるようになりまして、人工呼吸気を取り外しました。そして今度は四肢が少し動きはじめました。私の所に来ました時には誤飲その他で肺炎を起こしてはいけないということで気管切開をして喋れなかったんです。入院して1カ月目に呼吸がもう大丈夫だろうということで、気管切開も外しまして、今は普通に呼吸をして、当然呼吸ができれば発音が出てきます。ですから会話もできるようになった。そういうようなわけで私の所では非常に効果を臨床的には上げております。
 前に私が書いた『蘇る命』という本がございますが、この時に私はあれを書く1年ぐらい前に40人分の6カ月分の薬を比嘉先生から試験用に無料で貰っております。これはやはりそれをどう使おうかと考えて、私の友人で生きがい療法というのをやっております伊丹先生は癌の患者を連れてモンブランに登り、私も彼と一緒にアメリカ罹患の患者を連れて行ったこともございますので、伊丹先生の方へあなたの所は末期癌の方が山ほどいるだろうと、10人分使ってみてくれということで送りました。
 そのうちの4例が僕の本の中に伊丹さんの症例として出ています。彼は倉敷の病院でお勤めになっている先生です。その4例の症例が全部甲状せん癌、肺癌、あるいは諸々の癌が出ておりますが、癌が良くなったか悪くなったかの腫瘍のひとつに、先ほどお話がありましたように腫瘍マーカーというのがあるんです。そういう腫瘍が小さくなれば当然腫瘍マーカーは小さくなり減って行く。あれは全例腫瘍マーカーが下がっております。私は10例中4例が腫瘍マーカーが下がってきているということは、当時私は驚きを禁じ得なかった。それで私はうちの病院で、小さな100ベットぐらいの脳外科と外科と内科の病院でございますけれども、やろうとしても院長以下は全部慶応から来てますが納得してくれない。…僕は院長ではなく理事長ですから…、
 やはり事故が起こったらどうるんだとか、でしょうがないということで全部事故は僕が責任を持つから、私を主治医にしようということで、今EM-Xで5人入院しているんです。皆点滴をやっています。まあ最近私は点滴を約半年ぐらい前から思い付き、やりました。私の場合は非常に微妙な立場でございまして、訴えられますと僕は政治家だと思ったことはありませんが、失格する可能性もあります。ですから慎重に構えてやっております。
 もうひとつ最近で思うのは、頭の髪の毛が黒くなる、そして髪は太くなる。こういう人が比較的よく効いております。ですから、ある私の友人が「先生、これは毛生え薬として売った方が良いんじゃないですか。」と言う人がいるんですが、まあそこまで僕は考えておりません。
 だんだん皆さん使っているうちに、…僕はEM-Xは約1,200 〜1,300 人に使っておりますが、やはり途中でお金が高いから飲めない、そういう方が実に多い。ですから一日も早く先生に、さっき1万2,000 円が1万円という話かありましたけれども、まだまだやっぱり下げて貰えないと一般大衆の人が飲めない。例えば今200ccを癌のために使うとなると1カ月7万円かかるんです。これは一般の人は飲みきれないんですよ。
 ですから私がやっている患者、これはこの症例は何かと面白いなと思う時があります。私はただでやっています。あるいは半値でやっています。ですから僕の所は値段はお金の無い人はただ、それからお金持ちは6,000 円、なるべく6,000 円取る努力していますが、そういうわけで、それは相手の懐具合だけじゃありませんよ、私が興味がある症例が来た時には、そういうことをやっておりますので付け加えておきます。以上です。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。田中先生と小澤先生、私が効かなきゃ効くまで飲ませば良いじゃないですかと、いつも冗談を言うものですから情報量が多くて、とにかく臨界点に達するまでやっていこうという形で進んできたわけですね。これに対しまして先ほど加藤先生が言われましたように、多くのお医者さんが納得するためのデータ、そのためにはやはり30〜60ccと決めてやらなきゃならない。こういうジレンマを感じておられると思うんですが、いま両先生のお話をお聞きになってですね、量的な問題とか何かお感じになったことがありましたら、加藤先生お願いいたします。

○パネラー:加藤信夫医師
 いま、癌の患者さんと、他の一般の差し迫った生命に関係のない疾患で悩んでおられるという患者さんをやはり分けて、できるだけ癌の患者さん、大量に飲まれる方の経済状態を少しでも支援してあげたいという形でやっておりますけれども、おそらく量に依存して効果がこれからデータを出すたびに良くはなっていくだろうと期待しております。
 ただ、経口投与でやはり限界がある患者さんが癌の場合は出てきます。口から飲めない食べれないという患者さんもおられるわけですから、静注というのもやはり積極的にやる必要が出てくるし、私の先ほどの発表でもいいましたが、高治療効果というよりは沈痛効果に非常に期待を持っております。ですから膵癌の後腹膜へ転移した状態での痛みというのは癌の中でも骨に転移しての痛みと匹敵するだろうと思うんですけれども、非常に痛がる患者さんが多いんですが、それが全く痛みを訴えられなくて何日か最後の余生を送られると、モルヒネも使わずに済むということであるとすれば、非常に大きな効果だろうというふうには考えます。
 リウマチの患者さんの痛みも同じようにコントロールがかなりできるというふうな感触をもっております。そういう点ではリウマチの患者さんにも大量投与をしてみたいなという気はあります。
 ただ、量を増やすよりは濃いものを提供いただけると有り難いという感じです。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。量の問題と同時にいま非常に重要なご指摘がございました。末期癌の痛みというんですかね、これがモルヒネを使わなくてもやれるということ、これはひとつ取ってみても実は大変なことでして、それからさっきご指摘がございましたクォリティー オブ ライフといいますかね、入院生活や日常生活の質が良くなる。これはほとんど共通したことでして、ケアーをしていく段階でこの二つは治る治らないとは別の非常に大きな難問といいますかね、解決しなきゃならない課題なんです。
 そういう意味ではEM-Xは万能的ではないという意見もございますが、これはひとつずつ、こういうふうなところから効果を確認してやっていく世界と、それから静脈注射で対応するレベルとで進める。
 それから意外にパキスタンで使われてる量は少ないんです。日本人はなぜ多く飲まないと効かないのか、インドやパキスタンではほんの少量で効くのにと、ここあたりも食べ物やいろんな背景を考えなければならないんではないかと、そう思っております。
 ここで、会場にさっき小澤先生に説明いただいたタイのエイズプロジェクトの世話をしていただいているテピー先生がおいでになっておりますので、彼女のチェンマイでのこれまで経験をちょっとお話をいただきたいと思います。

○テピー医師

 比嘉先生、それからパネルの先生方、それからご来場の皆さん、ここで報告する機会を与えられて大変光栄に思っております。
 私はタイから参りましたテピーと申します。ナンプン州でクリニックをしております。そこではHIVエイズ患者だけでなくいろいろな患者も取り扱っておりますが、HIV患者に関しましてはEM-Xで治療に当たっております。
 私がEM-XがHIVペイシェント(患者)に使う大きな理由のひとつには、副作用が非常に少ないということです。それでチェンマイの方でも使おうとしております。
 第一のグループ30人のボランティアからなりますが、ここでは1日3回10ccずつ飲むようにしております。4人には注射をしております。EM-Xを飲む前のHIV患者の症状としましては下痢、熱、頭痛、それから皮膚のかぶれ、咳などがみられました。
 特に患者の一人については、私の所に来てEM-Xの資料を受ける前は、人の話しを聞いたり話したりという、そういうことができなかったんですけれども、EM-Xを4カ月ほど飲んだ後は人の話しも聞けるようになったし、自分からも話しができるようにもなりました。皮膚のかぶれのひどい人に関しては1週間で良くなりましたし、下痢の症状もすごく良くなりました。患者に対してはEMを使うと同時に有機食品を食べるように指導しております。
 もう一人の患者について申し上げますが、この人はHIVの第3ステージにある患者で、いろいろな症状がいっぱいあって苦しんでいた人ですが、その人には注射をするのと、それから吸入というような形でEM-Xを与えました。8カ月後には症状がすごく軽くなりまして、EM-Xを飲む前には、時々すごくせき込んで意識を失ったりっとかいうことがあったりして、皆がもう死んじゃうんじゃないかとか思ったりしたんですけれども、今は元気にしております。このグループの中の患者の何人かでは死んだ人もおります。その人達はEM-Xの効果を信じられなくて、途中で止めまして慣行的な普通の薬品に頼った結果そうなりました。
 私はEM-XがHIV患者を長生きさせることができると堅く信じておりますし、EM-Xによって症状が良くなることも信じております。タイにもっとEM-Xが多量にあれば、もっと多くの患者を治療できるのにと思っております。
 最後に、ここで話す機会を与えられまして大変嬉しく思いますし、光栄に思っております本当にありがとうございました。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 感激的といいますか、大変な状況まで進んでおられると、まあ良い状況へ進んでいるということをご理解いただけたと思います。時間がずいぶん押してまいりました。EM-Xの現状というのは、こういうことで大体ご理解いただけたと思いますが、これから医療、健康を含めた将来へ向けての考えを3先生方、まあ一人2〜3分ぐらいでコメントを頂きたいと思います。
 それでは、小澤先生からお願いします。

○パネラー:小澤博樹医師
 現代医学というのは非常に発達してきたと言われています。しかし、その弊害として、例えば抗生物質を使えば耐性菌ができる。そしてウィルス感染に対しては抗ウイルスを使いますので、ウイルスが変異してしまう。つまり現代医学というのは、その病原菌を敵視するんでね。これをやっつけよう、やっつけようとするから相手方もどんどん強くなってくる。だから病気は治らないんですね。
 いま結核患者さんがまた増えつつあります。これは抗生物質の害ですね。癌に対してもそうです。抗癌剤やコバルト両方で癌を殺そうとしているわけですね。殺そうとしたら絶対に病気は治りません。癌もですね、それから病原微生物も本来なら仲間というふうに考えた方がいいでしょう。彼らは必要があってそこの人間の体に入り込んで来るわけです。
 なぜ必要があってかといいますと、それはその人間の体が酸化しているからですね。その酸化を改善しようと思ってその病原菌だとか癌の細胞ができるわけです。それを殺そうとしたら絶対彼らは出ていきません。むしろ体が酸化するからですね。それが現代医学的な手法です。
 そうではなくて、EM-Xを使えば彼らのその酸化を是正する役割を終わらせることができるわけです。ですからEM-Xを使えば安全に病気がなおるんですね。これが共存共栄、比嘉先生も共存共栄という言葉を使われるけれども、他しかに医療の面でもそういうふうに共存共栄ができるというふうに考えています。これがEM-Xの一番の特徴であり、これが人間の体のエコロジーという面から考えてもEM-Xというのは理論的なものであるというふうに考えています。
 現代医学的な抗生物質や高ウイルス剤あるいは抗癌剤、コバルト療法、あるいはステロイド、こういうものを使えば、必ず、必ずと言っていいほど、先ほど加藤先生もいいましたけれども、しっぺ返しが来ます。これで治った試しはありません。病原菌やそれから癌細胞と戦ったら必ず負けます。そうではなくて彼らの役割を終わらせてやれば自然に病気は治ってきます。これが本当のやり方であり自然の法則に則ったやり方だというふうに信じています。

○コーディネーター(比嘉照夫教授)
 ありがとうございました。それでは加藤先生お願いします。

○パネラー:加藤信夫医師
 私は、EM-Xそのものが何か化学の物質であろうというふうに思っているわけです。そのものが生態の中に入って免疫系を本来持っている人の能力というものを更に高めると、弱っている人の場合には、特にその作用を持っている可能性があると、こういうふうに考えてるわけで、そうなるとその薬が効果が出る場合と出ない場合、まあ先ほど来HIVの話も含めて癌の患者さんに対しても、こういうふうにして治った人がいるという、こういう患者さんがこうなったという、腫瘍が消えたとかそういう話がありますけれども、その影に何十人何百人という患者さんが同じような治療をして治らなかった人達がいるというところに実は僕は注目したい。
 というのは医学と言えどもこれはサイエンスですから科学的にものを考えると、どうしてその治療をして治る人と治らない人が出て来るのかというような考え方を基本にして、今や我々の効いたという話じゃなくて、これだけ治療をしたらこのぐらいの患者さんには効くと、そしてこのぐらいの割合の患者さんには効かないと、そして効かない患者さんの特徴は何であるかと、こういうようなディスカスが次の機会にできるように期待したいと思っております。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。それでは田中先生。

○パネラー:田中茂医師
 医学の治療の方法では薬を使います時に、何種類かの薬を合わせて使っておりますが、まあ1を使うよりも何種類かを使うと相乗効果が出る。皆さんが医者の所に行きますと薬を山ほどくれる。中には必要もない薬をくれる先生もあるかも分かりませんが。そこで私は現在やっております治療は、最近はEM-Xだけで使わなくしております。それはビタミン剤、大量のビタミン剤を一緒にやっております。それと蛋白も大量に、主に卵を使っております。
 やはり人間が病気を治すためには、いろいろなビタミンが大きな因子をしております。勿論そのビタミンの多くは逆に言えばEM-Xと同じような働きをしているものも、例えばビタミンEにしろCにしろこれはやはりスカベンジャー、スカベンジャーというのはようするに掃除屋で、活性酸素を掃除するんです。
 活性酸素というのどういう酸素かと言うと、これはやはり酸化力の強い酸素ということでございまして、これも呼吸によって2%ぐらいは発生するんです。ですからこういうものを考えていくためには、先ほど加藤先生がステロイドの話をしましたが、人間の体で自分が作れるホルモン、これを外からやると大きな副作用があるんです。インターフェロンもそうです。元来それは人間が作れるものなんです。
 例えば今アメリカで大変癌の特効薬として注目を浴びてきておりますインタールオイキノン12というのがあります。これは日本でも少量出回っておりますがものすごく高い、そして副作用も凄いんです。
 私の慶応の後ので杏林大学の矢板という講師といろいろ話し合いまして「君、このEM-Xを動物実験してくれないか。」ということで、彼は引き受けました。この矢板君というのは免疫の大家で、彼がやっている治療法というのは、やはり高ビタミンとそれからいわゆるアメリカでいま流行しております、癌に対しましてサイの軟骨を使っております。
 これは非常に飲みにくいんですが、彼が匂いの少ない量も3分の1なるものを開発しております。更に彼はビタミン剤とHCCというのを使っています。これはある種のキノコで、それの繊維から酵素で取り出したものなんです。HCCは聞いたこともあるかも分かりませんが、この3つを使って末期癌に相当大きな効果を上げております。
 いまちょっと理由があって彼は別の大学へ移ります。私は将来この男は慶応の教授になる男だなと見ておりますが、それでそういうものもそろそろ啓蒙していこうと、矢板君と私とこのEM-Xについても学問的な研究は矢板君が大学でやる。そういう中で加藤先生もこれからいろいろお手伝いを願いたいと思うんですが、学問的な背景のないものは滅びます。いわゆるこういう実験をしたらこういうデータが出たと、効いたと、民間薬じゃないんです。こういうデータで効いた。じゃあどれぐらい飲んだら効いた、じゃあどうしてやったら効いた、私は複数の効くものを組み合わせていきたい。そういうのが今後の私の考えている医療でございます。

○コーディネーター:比嘉照夫教授
 どうもありがとうございました。お話をずっとお聞きしたいんですが、もう6時から次の懇親会が予定されております。それで大体のお話をお聞きして、皆さんある程度の整理ができたんではないか、すでに分かっていることは、痛みを止めるとか、患者の生活の質を高めるとか、それから状況によっては劇的に改善されたとか、まあいろいろあるわけです。
 これは先ほど小澤先生が言われましたように、人間というのは、もう食べること、考えること、運動すること、個々人全部が違うわけですね。ですから同じということはまず有り得ない。しかも運動量によって中でできてくる活性酸素とかあらゆるものが違うわけです。
 ですから結果論的には有害な存在を排除するためにどうするか、例えば自然食をベースにし活性酸素の出ない食べ物を中心に考えていこうという小澤先生のお考え。それから、いやそうじゃない癌は凄い相手だと、だからもう徹底的に波状攻撃をかけて、そしてその波状攻撃をかけた時にいろいろ出て来る副作用を全部取って、そこで打ち勝とうという考え、まあいずれにしても、強烈な活性酸素をどう除去するか。
 EM-Xが副作用がないという共通認識があります。これはどういうお薬と飲んでも、それから点滴しても問題が起こっていないというのがこれまでの実績なんです。ですからこういうベースは共通として、田中先生と小澤先生は全く意見が違うように見えますけれども攻め方の違いなんですね。
 それからEM研究機構としましては、専門家を動員してEM-Xの分析を終わりましたし、これから後も顧問医師団の先生方にお願いをして、日本だけじゃなくてインド、パキスタン、タイ、中国、こういうところでも大きな治療の試みをしております。これは本来薬ではございませんし、強烈な抗酸化剤で多目的な応用が効く世界なんです。ですからそういう性質を利用して、それぞれの立場を得意とするところでこの働きを生かしていく。ここがEM-Xの神髄というか、本当の力になるんではないかと、そういうふうに考えております。
 また明日は小澤先生のセミナーもございます。それから田中先生は来年の夏頃には、サンマーク出版からまた新しい本を出版される予定になっております。
 その後各先生方のご協力を頂いて、EM-Xの成分から全てを網羅したEM-X医学革命という形で、本の出版も考えております。その時には今のHIVエイズウイルスの結果とか、それから先月西ドイツの国際エイズ学会でこのEM-Xが直接的にレトロウイルスを攻撃する。またはレセプターを作らさないと、こういうようなことも基礎的に分かってきましたので、こういった情報をより学問的に集約をして、そして医療の世界にも、それ以外にもお役に立てるようにしたい、そういうふうに考えております。
また今日は懇親会もございます。この機械を利用して大いに交流を深めて頂きたいと思います。どうも今日はありがとうございました。