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EM-Xを活用した
抗酸化療法について

食と健康  小澤医師 特別セミナー

小澤 博樹  愛知県 小澤医院院長



 今回のテーマの『抗酸化療法』を説明する前に、『酸化』と『抗酸化』という用語を説明します。
 酸化というのは皆さんご存じのように、例えば、鉄の釘を机の上に置いておくと、時間が経つにつれて錆びてきます。これは空気中の酸素と鉄が化合して、酸化鉄に変化した事を示します。簡単に言うとこれが酸化現象です。
酸化は鉄などの金属だけではなくて、人間の体にも起こり得ることです。人間は空気を呼吸して生きています。空気の中の酸素を吸ってそれを体内でエネルギー変換し、その代謝産物、つまり炭酸ガスと水として体外に排出しています。その過程で活性酸素、あるいはフリーラジカルという物質が体内に産出されてきます。この物質が人体を構成する細胞の成分を酸化破壊していく、つまり錆つかせていくことになります。ついにはそれが老化や発病、あるいは発ガンの原因となります。これが人体の酸化現象です。
 抗酸化というのは酸化と反対の意味を表しています。人間の体について言えば、抗酸化とは、いつも若々しく、あるいは健康な状態を表しています。

図1、『フリーラジカルって何だ?』近藤元治・薯 日本医学館より

図1
 これは活性酸素の生体障害作用を示した表です。人体内に活性酸素またはフリーラジカルを異常に発生させる要因として、この表に示されるごとく、例えば紫外線、放射線、大気汚染、酸素、あるいは脂質過酸化(肉食などの食餌と関係する)、金属イオン、虚血細灌流(心筋梗塞や脳梗塞時によく起こる酸化現象)などが上げられます。
 表の中心部に科学記号で表してあるのが、活性酸素、フリーラジカルの仲間です。
1O2は一重項酸素。O2-はスーパーオキシド、・OHはヒドロキシラジカル、H202は過酸化水素、NOは酸化チッ素などです。これらフリーラジカルが人体を構成する成分である脂質、タンパク、酵素、核酸(DNA)などを酸化し、例えば過酸化脂質にし、タンパクを変性し、酵素を失活し、核酸を分解していきます。その結果、人体に発病、発ガン、老化を起こすことになります。


図2、『フリーラジカルと和漢薬』奥田拓男/吉川敏一・編集
国際医書出版より


図2

 この表は1の内容をもう少し詳しく示したものです。核酸が活性酸素やフリーラジカルにより酸化されると、細胞回転変化、突然変移、DNA鎖切断などをおこしますが、妊娠中の女性が、体を酸化させる食品を食したり、酸化させる様な環境に置かれると、その胎児に奇形が発生したり、流産などの妊娠異常をおこします。近年、流産や奇形が多いのもこの事が原因だと言えます。



図3、『フリーラジカルって何だ?』近藤元治・薯 日本医学館より

図3 
 この表は酸化及び活性酸素の電子配置を示しています。酸素は6個の電子を持ち、その中の2個が不対電子です。酸素原子が2個結合する時、それぞれの不対電子が2個の共有電子を形成し、共有結合するため、酸素分子は安定した状態になります。しかし、スーパーオキシドやヒドロキシラジカルなどの活性酸素は不対電子が共有結合していないために不安定となり、他の分子と化学結合をおこしやすくなります。この事が人体の細胞を酸化させてしまう原因なのです。


図4、『フリーラジカルって何だ?』近藤元治・薯 日本医学館より

図4

 この表には主な抗酸化物質が示してあります。
 前述したように、現代人は酸化した環境に住み、酸化した食物を毎日のように食べています。このままでは、人体はすぐにと酸化され、発病し、死を迎えることになります。しかし人体内にも人体の酸化を防ぐ物質、つまり抗酸化物質や抗酸化ビタミンが存在しています。そのため、人体は過度な酸化から守られているのです。これが人体の持つ排毒機能と言い換える事もできます。この酸化防御機能が相対的、あるいは絶対的に弱まった時にはじめて、発病したり老化をおこすのです。日常に食す食餌の内容がこの事にかなりの影響を及ぼします。



図5、『フリーラジカルって何だ?』近藤元治・薯 日本医学館より

図5

 この表は、天然抗酸化物質とそれらを含む植物を示してあります。玄米などの完全穀類や野菜を食していれば、抗酸化物質を体内に摂取でき、体の酸化を防ぐ事ができますが、肉食や砂糖漬けの現代的な食生活では、人体はどんどん酸化していき発病してしまいます。

図6

図6
 人体を酸化させる食品は表に示した様に、肉、魚、牛乳、乳製品、卵、砂糖、白米、加工食品など現代的な食生活ではおなじみのものです。八百屋やスーパーに売られている食物は全てすでに酸化しており、これらを食せば人体も酸化していきます。また医薬品(化学物質)も同様に人体を酸化させます。化学物質の持つ副作用とは、すなわち酸化現象なのです。
 肉や魚などは食卓に登る前にすでに死んでおり、『死体』を食べる事になります。『死体』ということは酸化しているという事です。また、青身の魚にはFPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれており、健康にいいだろうという世間一般の考えから、魚を食していますが、魚には高濃度のダイオキシンが含まれています。ダイオキシンは非常に強力な酸化作用を有するために、発ガン性が高いのです。
 食肉用の牛や豚、鶏を肥育するために、抗生物質や成長ホルモン、農薬の残留した飼料を使うため、これらの化学物質で食肉は汚染されており、化学物質の持つ酸化作用も人体に大きく影響するはずです。
 白米、小麦粉などの精白された穀類も人体を酸化させます。特に農薬や化学肥料を使って生産されたもの。白米は食物繊維や胚芽の部分を取り去ったものです。食物繊維には、人体内に蓄積した毒素や酸化物質を体外へと排出する働きがありますし、胚芽には抗酸化ビタミンが豊富に含まれています。これらの成分を取り去った白米もすでに死んでおり、生命力の無い酸化したものです。
 現代医学で用いられる抗ガン剤や放射線はそれの持つ強力な酸化作用でガン病巣を一時的に溶かし、縮小させますが、同時にガン細胞以外の細胞をも酸化します。従ってガンをより進行させる結果となるのです。超音波検査やMRI検査も強力な電磁波を放射するため人体を酸化させます。もちろん家庭で用いられる電子レンジ、電磁調理器、電気毛布なども同様に危険なものです。また電子レンジや電磁調理器を使用する事で、食物の成分が発ガン物質へと変化する可能性もあります。


図7


図7


 この表は、人体を抗酸化の状態にすする食物や物質を表しています。つまり健康維持、病気治療のためのものです。
 無農薬有機農法産の米や野菜でなければ意味がありません。完全穀物とは精白されていない玄米や玄麦、粟、稗、黍、蕎麦などのいわゆる五穀を指しています。それから野菜、海草類、味噌、醤油、漬物などの醗酵食品。これらは全て抗酸化力が強いものばかりです。

 世界の長寿国、パキスタンのフンザ、南米のビルカバンド、コーカサスのグルジュアなどの食生活は全て、その土地で取れた穀物や野菜を用いたものであり、ほとんど肉食はしていません。かつての日本もこのような食生活をしていた長寿村があちこちに存在していました。
 EM-Xは微生物が産出した抗酸化物質です。玄米や野菜にも多くの抗酸化ビタミンや抗酸化物質が含まれていますが、このEM-Xには、天然の抗酸化物質が高濃度に含まれているといってもいいでしょう。従って、EM-Xを用いる事により、人体内に蓄積された酸化物質や毒素の排出を促進させる事ができます。
 EM-Xは副作用が無く安全に服用する事ができますが、しかしEM-Xばかりに依存し、生活環境や食生活を改善しないのであれば、病気を癒す事はできません。特にガンなどの難病では、EM-Xの抗酸化力を効率良く病気癒しのために使わなければなりません。もしこの時、肉や魚、砂糖など酸化した食物を食していれば、EM-Xの持つ抗酸化力は、それらの食物の処理に使われてしまい、病気癒しに充分な力を発揮する事ができなくなります。食生活を改善した上でEM-Xを補助的に使うべきです。


図8

図8

 この表の上段に示されている毒物、あるいは酸化物質を日常摂取していく事により、人体は酸化し、体内に毒素が蓄積されます。正常な人体であれば、体内の毒素をhのように汗や大便、尿、垢として体外へと排泄します。しかし毒物を摂取する量が過剰になると、人体はiのように発熱、発汗、嘔吐、下痢、痰や鼻汁、発疹という形で毒物を体外へと排泄します。風邪や胃腸炎、湿疹などの症状がこれに相当します。しかしなおも毒物や酸化物を摂取し続けていけば、人体の持つ排毒機能、抗酸化機能を上回り、人体の一部に毒素を集積させ、そこから排泄しようとします。これがガンや腫瘍なのです。
 jのように無農薬有機農法産の食材を用いた玄米菜食を常日頃から行っていれば、排毒がスムーズになされ、発病する可能性も少なくなるというわけです。また病気を癒すためにも玄米菜食をして、体内の毒素を排出する努力をしなければなりません。その上でEM-Xを活用し、排毒を促進させるようにします。当院での病気治療は、この考え方に準じたものであり、これを抗酸化治療と呼んでいます。


図9

図9

 これはガンの発生メカニズムを模式図にしたものです。肉や卵、牛乳、魚、砂糖、化学物質などの毒物を人間が毎日摂取すると、体内に毒素が蓄積されていきます。(図の黒い点が毒素)毒素が排泄しきれなくなってくると、人体は毒素を体の一部に集積し、そこから排毒しようとします。これがガンの発生です。
 ここでは左乳ガン(黒い大きな円)が発生したと仮定して説明します。
 現代医学ではガン病巣(黒い円の部分)とその周囲組織さえ切除してしまえば、ガンは治るものだと考えています。従って病巣が小さい初期の段階で発見し手術すれば、再発の恐れは無いというものです。しかし、いくら早期にガン病巣を取り去っても、毒素(黒い点)は体内に残っているのですから、再発は起きて当然と言えましょう。外科手術で切除できるのは、ガンの一部でしかなく、氷山の一角を削り取っているだけです。そのすそ野は、体全体に広がっているのですから、これでガンが治癒するはずがありません。
 また、術後に抗ガン剤を投与したり、放射線を照射します。たしかに化学療法や放射線療法による強烈な酸化作用により、ガンは一時的に溶け、小さくなります。しかし、同時にガン細胞以外の細胞をも酸化させますから、この治療法を行った後、より一層、ガンの進行を促進させる事になります。
 人体を構成する細胞の一つ一つ全部に毒素を蓄積し、酸化したがために発ガンするのです。従って、この酸化した一つ一つの細胞をすべて抗酸化の状態、つまり浄化しなくては、ガンを癒す事はできません。また、その他の病気についても同様の事がいえます。
 細胞を抗酸化の状態にし、浄化するために一番合理的で効果的な方法が玄米菜食であり、EM-Xを補助的に活用する事です。


図10

図10

 人間の歯の構造、腸の長さなどから考えて、また肉食をすれば腸内で肉が酸化、腐敗しやすい事などからも、人間は肉食性でも雑食性でもありません。本来は草食性、つまり穀物と野菜を食すべき動物です。自然に反した食生活をするために発病するのです。人間は食物繊維を多く含む炭水化物のみを食すべきです。これを言い換えれば『抗酸化食』となります。
前述したように、玄米、野菜、海草には食物繊維や抗酸化物質が多く含まれ、特に玄米の食物繊維は、体内に蓄積した毒素を排出するのに非常に重要な役割を果たします。また腸内細菌を安定化させ、人間の免疫機能、抗酸化機能を促進します。日本の古典的発酵食品ともいえる味噌や醤油、漬物、梅干しなども、抗酸化物質を大量に含んでいます。
 飲料水は、塩素を除去する工夫をしなければなりません。塩素は人体内でフリーラジカルとして作用し、人体を酸化させ,ガンの発ガン率を高くするからです。


図11

図11

 当院での抗酸化療法の要点を表に示してあります。病気癒しで最も重要な事は心の転換です。まず病気とは、過去から現在に至る生活の中で何かが間違っていたから発生したのであって、決して偶然ではありません。「間違っている点を改善するように! 」と送られてきたメッセージなのです。その送り手は病人自身の肉体であり、自然であり、また神であるともいえます。従って、病気は行き方や考え方、または食生活の間違いに気づかせてくれる、むしろ感謝すべきものなのです。
 いつも否定的、悲観的、利己的な考え方で生活していれば、その肉体は酸化し、発病してしまいます。これらを肯定的、楽観的、利他的へと転換して行かなければなりません。しかし、ひとことで「心の転換をはかる」と言っても容易ではありません。前述した玄米菜食を実行していく事によって、血液は浄化され、脳の働きも良くなり、正しい判断力が得られるようになります。また体全体も抗酸化の状態へと改善され、そして心も浄化され病気は治癒へと導かれるのです。
 この時、EM-Xを補助的に活用すれば、玄米と野菜、海草の持つ抗酸化力とEM-Xの抗酸化力が相乗効果を発揮し、治病を促進してくれます。しかし、EM-Xを服用するだけで、生活様式や食生活が改善されないままであるのなら、病気は癒されません。



※セミナーでは右記の臨床例も紹介されました。
 詳細は小澤博樹氏の著書、『食養生・エコロジカルメディスン』(綜合ユニコム社・刊)『ガン体質革命』(講談社・刊)をご覧下さい。

小澤医院で抗酸化療法にて加療し治療効果のあった臨床例
症例1 バセドー病
症例2 糖尿病
症例3 中耳炎
症例4 胃ガン
症例5 不整脈(心室性期外収縮)
症例6 水泡性類天疱瘡
症例7 湿疹
症例8 慢性関節リュウマチ
症例9 C型肝炎

(質議応等へ続く)


質問応答
○司会 30分の講演ということで非常に短い感じも致しますが、今日のセミナーはこれからの質疑にも重点を置いております。どうぞ皆さん遠慮なさらずに質問を頂きたいと思います。それでは質問の有る方、よろしくお願いいたします。

○質問者1、 鹿児島から参りました古寺と申します。私もここ3年ぐらいEM-Xを飲んで非常にいいなというふうに思っています。
 同時にEMも飲んでいるんですが、EMの場合には農業用資材ですから、基本的に飲むなと書いてあります。その辺が心配で、先生はどう思っていらっしゃるのか質問申し上げます。

○小澤医師 当院で行っている治療法ではEM-Xが主に活用しております。しかし、大腸ガンや直腸ガンでは、EM-XにEM1号を2滴ほど加えて服用してもらっています。EM−1をあまり多く与えすぎると下痢をする恐れがありますので、注意するべきでしょう。せいぜい数滴までで充分かと思われます。

○司会 次の方、どうぞ。

○質問者2、 長崎の方から参りました松本です。先ほど先生のお話の中に、超音波の人体に及ぼす影響という部分で、老化という言葉を使われたと思うんですけれども、実は私の子どもがその近視の治療に超音波治療機を使っているんです。私も疑問に思いながら使わせているんですが、はたして有効であるのかどうか。その辺のご見解をお願いしたいんですが。

○小澤医師 その超音波機について、どのような機種を使っているのか分かりませんが、一般に超音波発生装置は同時に電磁波も発生させます。
 アメリカのレーダー基地に勤務するオペレーターに若年者の白内障が多発し、一時問題になった事がありました。この白内障は老人性白内障と比べると眼球内のレンズの濁りの部位が異なっているので、電磁波による白内障である事が判明しています。
 特殊な装置を使って近視の治療をするのではなく、病気治療の基本となる食生活を改善しなければ意味がありません。

○司会 次の方、どうぞ。

○質問者3、 新潟から参りました柳川と言います。先生の講演は新潟にお出でになって以来、これで4回目でございます。かねがねお聞きしたい事がありますのでお願いします。
 一つは、普段健康的な人達はEM-Xはどの程度飲んだらいいのでしょうか。
 それからアトピーで非常にお困りの方々がいらっしゃいます。小浜という精神科のお医者さんがご自分のお子さんがアトピーで苦しんだ事例を本に紹介されておりまして、EM-Xを塗布しただけでは体温ですぐ蒸発してしまうことから、オリーブ油などをEM-Xに混ぜて塗ったということが書いてあります。アトピーについては先生はどういうお考えでいらっしゃいますか。

○小澤医師 健康人に対してどの程度のEM-Xを使うかというご質問ですが、人それぞれ体の酸化状態が違うので一既には申せません。キャップ1杯だとか、よくそういうような使われ方をしてますが、本当のところは判らないのではないでしょうか。
 EM-X自体が薬ではありませんから、正確な投与量を計算式ではじき出すというのは難しいと思います。人間は機械ではなく、個人個人によりその酸化状態が異なります。肉や魚、砂糖など、人体を酸化させる物を毎日食していれば、EM-Xの服用量も多くしないと追いつかないということです。
 それからアトピー性皮膚炎についてのご質問ですが、アトピーは子どものうちに治せばすぐ治ります。ただそれが大人になるまでずるずる長引かせてしまった場合、なかなか治りづらいものです。当院の治療法ですと、EM-Xを服用することと、EM-Xを皮膚に塗ること。この場合EM-X専用のスプレー容器がありますから、それを利用すればいいでしょう。
 先ほど言われたように何の油を使って皮膚病巣にEM-Xが長時間、付着しているような工夫をされてもそれは構わないと思います。しかしそのときになるべく皮膚を酸化させないような物を使われるといいでしょう。EM-Xが混ざっていますので酸化は起こしにくいのかもしれませんが、なるべくEM-Xの抗酸化力を全部そのまま病気治療に向けられるべきでしょう。
 何度も言うようですが、EM-Xだけで治病効果を期待しても、これは無理です。やはりアトピーの原因となっている食生活を改善していくのが先決です。

○司会 柳川さんよろしいでしょうか。他にいらっしゃいませんか。

○質問者4、 先生が先ほど解毒作用の強い人は病気になりにくいというふうにおっしゃいましたけれども、この解毒作用の強い、弱いはどういうことを目安に考えたらよろしゅうございましょうか。

○小澤医師 そうですね、難しいですけれども、それを現代医学的、科学的に調べようと思われるんでしたらナチュラルキラー細胞などの免疫系細胞の活性度を調べることです。しかしこれにはお金がかかりますし、ただ一側面を見ているだけですから、一概にそれが確実な方法とは言えないかもしれません。現在のところこの方法がベストだと思います。
 一般的にその人の持つ解毒機能が優れているか否かを見るには、同年の人と比べてその人が若く見えるかどうかです。若く見えるようでしたら排毒機能が優れているとみてよいでしょう。

○司会 ほかにはいらっしゃいませんか。

○質問者5、 先ほどの酸化を進める食事の所で肉・魚、それから牛乳製品、それからいろいろあったわけですけれども、あれを読むともう食べるものがなくなっちゃうなという感じがします。比嘉先生は免疫波動の高い食品だったら全て身体に良いというようなことをおっしゃいますけれども、お医者さんとして小澤先生はどう思われますか。

○小澤医師 ここでは、病人に対する食養生を説明しております。例えば、ガンの患者さんだとかリウマチの患者さんなどは、特にそうですが、酸化した食物、肉や卵、魚、乳製品、砂糖、化学物質等を食す余裕は無いんです。つまりこれらの患者さんたちの体は酸化しきっているがために病気になっているのですから、それにさらに追い打ちをかけるような食物を食べさせれば、病状が悪化するのは充分予想の付く事だと思います。健康人がほんのたまに肉や魚を食べるのであれば、身体の抗酸化機能が働い機、摂取した毒素を消す事ができるかもしれませんが、これも確実とは言えません。
 ですから、今、言われたように、EMで処理した肉や卵なら大丈夫とおっしゃる。確かに普通一般に市販されている肉や卵よりもEM処理してある物の方が、毒性は少ないのかもしれません。
 しかし、よく考えてもらいたいのは、肉や卵のダイオキシンなどの化学物質による汚染、世界の食料危機の問題などです。肉や卵、魚もそうですが、これらに含まれるダイオキシン濃度は、現在最高値に達し、これにより人間や他の生物の生殖機能は低下しています。
 また、アジアやアフリカなど第3世界の人々の間に飢餓が広がっています。それはなぜかと言うと日本や欧米諸国がこれらの国々から家畜の飼料用に穀物を輸入し、第3世界の人々の食物を“奪い取る”形になっているからです。
 世界の人々あるいは、地球上の全生物との共存をはかりたいのであれば、肉食を止めるべきです。自分さえ良ければいいという考え方ではいけないし、そのような考え方を持つ事も病気の原因となりかねません。
 「食べる物が無くなる」とおっしゃいますが、当院の入院患者さん用の給食は玄米菜食であり、一切の肉も魚も果物も砂糖も出していません。でも、入院中の生活はちゃんとなさられています。何も不足は無いはずです。
 それから、人間以外の動物というのは、例えば牛や豚、鶏にしても、彼らは人間に殺されるために生まれて来た訳ではありません。彼らは彼らなりの他の目的があって生まれて来ているのです。
 人間が肉を食べる必要性はどこにも無いのに、それに理屈を付けて食べるという事に対しては、賛成できません。もちろん皆さんは、自由なのですから、食べたいなら何を食べても結構です。しかし、肉、卵、魚、砂糖などを食せば、発病しやすくなるという事だけは覚えておいて下さい。
 EMで処理された肉とEMで処理された野菜や穀物を比べると、後者の方が高い波動を維持できる期間は長いはずです。人間の歯の形や腸の長さをみれば、やはり人間は肉食性の動物ではありません。

○司会 はい、ありがとうございます。次の方。

○質問者6、 札幌から来ました細川と申します。飲み方について、食中とか食後とかいろいろあると思うんですが、温かいものゃ冷たいもので薄めるなど、何かありましたら教えていただきたい。
 もう一つが、赤ん坊とかに与える場合に、与えてよいものかどうかということです。赤ん坊のアトピーなんかで困られている方がいますが、飲ませたら何か変な作用が出てこないかなという心配がありまして勧められないんです。
 あともう一つですね、1滴ぐらい口に含んだだけで心臓の動悸が高鳴ってですね、何か非常に強すぎて飲めないという方も以前おられましたので、その辺がどういう理由によるものなのかということをお聞きしたいんですが、よろしくお願いします。

○小澤医師 飲み方のご質問ですけれども、当院では水で薄めたりはせず、そのまま服用します。
 また病気の種類によって、EM-Xを浣腸したり、皮膚に塗ったり、吸入器を使って吸入したり、そんなようなやり方をします。たとえば、喘息の患者さんには吸入器の中にEM-Xを入れ、これを霧状にして吸入させます。直腸ガン、潰瘍性大腸炎、、クローン病などには、EM-Xを浣腸します。アトピー性皮膚炎や湿疹は皮膚に塗ることをします。
 それから赤ちゃんに投与する場合ですが、その赤ちゃんの病状や体重などで服用量は異なります。EM-Xには細胞毒性が無い事は証明されています。だから間違って赤ちゃんがEM-Xを多く飲みすぎても死ぬような事はありません。
 それから、心臓がドキドキしてくるという事ですが、今まで当院に通院されている患者さんの間では経験した事は有りません。一種の好転反応なのかもしれません。その患者さんの病状や、生活様式、食餌の内容などが分かりませんので、あまりいい答えは出せませんが、どのような患者さんでしょうか。

○質問者6、 普通の方なんですが、ただEMというものがどういうものかちょっと自分で飲んでみたということなんですよ。別に病気ではないです。

○小澤医師 それは心因性の反応なのかも知れません。ちょっと理解しがたいですけど。今までEM-Xを飲むだけで、そんなに症状が出る人は見たことがありません。

○質問者6、 分かりました。飲み方は、比嘉先生の本によりますと胃や食道で吸収されてしまうので、できるだけ薄めるといいみたいなことも書いてあるんですが、一般の方もやはり薄めないで原液で飲んだ方がよろしいんですかね。

○小澤医師
 当院では、もちろん病人を対象としているのですが、特に進行ガンや末期ガンの患者さんが水分を多く摂取すると、すぐにむくんだり腹水が溜まってきます。だからなるべく水分は制限するようにしているんです。だからEM-Xも原液のまま使うようにしています。

○質問者6、 あと、食べている最中にですね、ご飯を食べながら例えば口に含んで、まあ植物繊維に含ませて体を通させるという考えもあると思うんですけれども‥‥。

○小澤医師 はい、そういうように料理に使っても良いと思います。たとえばごま油の缶の中にEM-Xを加えておけば、ゴマ油が酸化しにくくなります。またEM-Xを料理する時に使われてもEM-Xが熱によって変性する事はありません。

○司会 次の方どうぞ。

○質問者7、 先ほど先生が説明されました症例でほとんどの治療例というのが、食事療法、玄米菜食とEM-Xということなんですけれども、これを聞いて病気の原因は食事にあるなあと思ったんです。玄米菜食を実際に指導されているそうですが、これを続けるのは難しいと思います。どうしているか指導の一部を聞きたいんですが、よろしくお願いします。

○小澤医師 やっぱり一番良いのは、例えば1カ月か2カ月入院していただいて、そこでその食餌の内容や作り方、考え方などを覚えてもらうのが良いと思います。
 最初から家庭で玄米菜食を始めようとすると、そのやり方が甘くなりがちです。特に癌の患者さんで家庭でついつい肉を食べたり魚を食べたりしたら、これはもう自殺行為としか言いようがありません。それから、果物、たとえば、ミカン、スイカなどをひと切れ食べただけでも次の朝死んでいるというよらうな事もあります。非常に危険な事です。
 先ほども言いましたように、何を食べようがご本人の自由な訳で、責任は自分で取るべきでしょう。医者が何を説明しても、本人の医師が弱かったり、自覚が無ければ病気は癒りません。少しの間入院して、考え方ややり方トレーニングするのが一番よいとは思います。

○質問者7、 活性酸素の出る、要するに酸化作用のある食品というのは全く使わないのですか。

○小澤医師 新鮮な野菜じも火を通せばある程度酸化はしますが、肉や魚に比べればその酸化の程度は少ないです。
 しかし病人が野菜を生で食すというのは、病状を悪化させる恐れがあります。酸化しにくい食物といえば、やはり玄米菜食です。

○司会 どうぞ

○質問者8、 地元の方から参加しました浜端といいます。母親が73歳になるんですけれども、肺癌と診断されまして、来週から抗癌剤の治療をはじめようかという話になっています。
 一応抗癌剤を使った方が良いだろうということになっているんですけれども、今の所は全く無症状なんです。
 とても今生き生きとした生活をしているもんですから。そういう楽しい生活をさせながら、しばらくEM-X飲ませてどうだろうかという考えもありますし、ドクターは早い時期に治療をはじめた方がより良いだろうという。
そういうのを聞きますと、果たしてどっちが良いんだろうかと、本人はもう来週当たりから、治療をはじめようと言っていますので、もし飲ませるとしたらどのぐらいの目安で飲ませたら良いかというのをお聞きしたいんです。

○小澤医師 抗癌剤というのは、先ほどお話しましたように身体を酸化させますから、結果的にガンを進行させることになります。老化も進みます。これもご本人の選択ですから、ご本人がやりたいようにやらせてあげれば良いです。
 しかし、抗ガン剤を投与する事は自殺行為だと思います。EM-Xを使うだけであればもっと楽しい生活ができるでしょう。そして食餌を変える事は一番重要な事です。飲ませるんだったらEM-X50ccを1日3回ぐらいですね。

○司会 はい、奥の方お願いします。

○安田 沖縄の安田と申します。私は質問ではございません。EM-Xの飲み方についてだいぶご質問があるようですから、私は飲んでいる側から少しですね、参考にでもなればと思って申し上げたいんです。良いでしょうか質問じゃないんですけど。

○司会 はいどうぞ。

○安田 実は、私は作っている側の方です。私もずっと飲んで、いろんな病気が良くなりました。ただ全然飲みたがらない方がいらっしゃるんですよ。そういう方には濃くして一杯ずつあげていろいろ効果を上げております。
 それから水を2リットル飲むとか3リットル飲むとか、あるいは朝起きたら必ずコップの一杯飲むとかという方は、それに一杯ぐらい入れて、薄めてお飲みになると経済的じゃないかと思っています。
 それから、病気でお医者さんから見捨てられたと言ったら失礼でしょうけれど、どうしたらいいか分からないという人達の集まりがあります。私たちはどうやって生き抜こうか、病気と仲良くするにはどうしたら良いかという人達の時には、やはり場合によっては、一瓶を毎日続けて飲んでもらう時もあります。
 あるお医者さんで、そういうふうにやったら命拾いした方がいらっしゃいまして、お医者さんでもやはりいざとなると分からなくなるようです。
 皆さんEM菌というのは生きていて、とっても可愛いんです。EM-Xがただ飲めば効くかといったらそうではありません。飲む人が本当に信じて、本当に神に祈る気持ちでどうか私の身体を癒して下さいって言ったら効きます。やってみて下さい。これは本当に値段が付けられるものじゃないんですよ。価格が高いとか安いとか言えたもんじゃないんです。
 比嘉先生には、できるだけ早く安くして下さいと、もうしょっちゅういっているんですけれどね。皆さんでもまた呼び掛けて下さい。そして可愛がって下さい。そしていっしょに元気になりましょう。ということです。どうも失礼しました。

○司会 はい、EM-Xの愛用者の体験談ということでした。ありがとうございました。では…

○小澤医師 ちょっとその前に、皆さんは病気になると医者に行かなければいけないという考え方が染みついていると思いますが、医者に見捨てられた方がよっぽど長生きできますよ。医者に行ったらすぐに死にますから行かない方がいい。病気というのはご自分でしか治せません。その辺のところをよく考えて下さい。

○司会 はい、ありがとうございました。

○質問者9、 鹿児島から来ました小山田です。少し角度が違いますが、大腸菌O-157はどのようにして発生するか、そしてEM-Xでこれを押さえられるのかをお願いします。

○小澤医師
 O-157というのは、肉牛に抗生物質を多投して、そして抗生物質に対する抵抗性を身につけ、毒性が強くなった大腸菌をO-157というわけです。ですから人間が作り上げたものと考えていいでしょう。
 学校給食というのはもう毒のかたまりと言ってもいいでしょう。学校給食を食べさせない方がいいし、いっそのこと学校に子供を行かせない方がいい。
 O-157をEM-Xで抑えられるかというご質問ですが、これは可能だと思います。EM-Xの服用と浣腸する事で症状は軽快して来ると思います。
 人間の腸内が酸化した環境になっていれば、O-157は増殖しやすくなります。しかし、正常な腸であればO-157も毒性を示す事は少ないはずです。だから同じ給食を食べていても、発病する子供とそうでない子供がいるのです。日常から身体を酸化させるような食生活をしていれば、O-157に感染しやすくなるのは当然です。肉や魚や砂糖、果物など、そういうものを食べるのは止めて、玄米菜食をし、梅干しや漬物などを食していれば、病原性大腸菌が体内で増殖する事はありません。
 漬物や梅干しを作る時は、塩を使います。こうしておけば、腐敗する事はありません。人間の身体も塩気を入れておけば、腐敗しにくい。つまり感染は起こしにくいというわけです。反対に肉や魚などのすでに酸化したもの、果物や甘いものを食べていれば、人間の身体も腐敗しやすく、感染を起こしやすくなります。
 もしO-157に感染し発症したら、玄米菜食にし、EM-Xを活用すればそれで充分だと思います。抗生物質を投与すれば、症状は悪化するばかりです。学校給食はやめるべきです。現行の学校教育は、人間を規格化、ロボット化し、人間性を失わせてしまいます。子供たちを学校に行かせるべきではないとも思っています。

○司会 はい、ありがとうございます。あと2方ご質問をお受けしたいと思います。

○質問者10、 地元から来ましたカリマタと言います。6年前に腎移植をしまして、免疫抑制剤を飲んでいます。素人判断かもしれませんけど、免疫を高めるEM-Xは合わないんじゃないかなあと思って今は飲んでいないんです。移植患者だけじゃなくて、他にも自己免疫疾患、膠源病とかそういう方も免疫抑制剤を飲んでいると思うんです。そういう人達にはEM-Xはどんなかなと思って、先生にお聞きしたいんです。

○小澤医師 膠源病ですとEM-Xを服用して症状が軽快してくるケースがあります。免疫抑制剤というのは、発癌性がありますから、服用するべきではないと思います。しかし、もう既に臓器移植されてしまっているのだから、これはいたしかたない事かもしれません。この状態でEM-Xを併せて服用できるかというご質問なんでしょうか、まず問題は無いと考えます。試してご覧になってもいいでしょう。
 それから、臓器移植自体の問題ですが、これには賛成できません。人間の細胞もDNAも固有のもので、他人の物とは違います。人間の細胞はだから固有の顔をした金太郎飴みたいなもので、どこを切ってもその金太郎の顔が出て来る。別の顔をした金太郎飴ではダメなんです。ですから、他人の細胞をもらって移植したところでうまくはいきません。それより、そうなる前に生活様式や食生活を改善して、根本的な治療をするべきなんです。

○司会 はい、よろしいでしょうか。それでは最後のお一方お願いいたします。

○質問者11、 地元の新垣と申します。昨日はじめてEM-Xのことを知ったんです。EMは無農薬が可能ということで凄く心が引かれてこの大会にきたんですけれども、まだよく理解できていないんです。
 EM-Xは例えば浣腸ということをちょっと聞きましたけれども、それを原液でするのか、たとえば薄めて使うのか、その方面ちょっと知りたいと思いますけれども、よろしくお願いします。

○小澤医師 はい、EM-1号というのは、微生物の集合体です。そしてその微生物が作り出した抗酸化物質をEM-Xというんです。それを病気治療に使ったり、あるいは工業分野に応用したりして、腐敗の無い、抗酸化の環境を作ろうとしているわけです。
 当院でのEM-X浣腸は原液でする場合もあるし、水を加える場合もあります。これは病状や病巣の存在する所がどこかにもよります。

○司会 それでは、いろんなご質問がございましたけれども、これをもちまして質疑応答を終了したいと思いますが、最後に先生にコメントを頂きたいと思います。お願いいたします。

○小澤医師 沖縄の人達というのは非常に長寿だと言われています。しかしこれは、沖縄のお年寄りが長寿なんであって、若い人が長寿だというわけではありません。沖縄のお年寄りは、その若い頃は粗食だったはずです。彼らは若い頃から毎日豚肉を食べて、ドンチャン騒ぎをしているような、そんなお金持ちの沖縄じゃなかったはずです。粗食で育ったから今の沖縄のお年寄りは長生きをしているんです。
 それを現代では、西洋的に肉を食べなきゃいけない。お砂糖は身体の疲れを取るから食べるべきだなどという屁理屈を付けて、何でもかんでも食べてしまう。これはむしろ寿命を縮める結果になります。そのへんのことを理解して頂きたいのです。
 また病気を治すのも、あるいは病気を予防するのも、これは皆さんご自身しかできない事です。医者は何もできません。医者はもうくだらん話ばっかりして、お茶を濁しているだけです。病気を治せるのはご自分であって、医者ではありません。これが理解できれば病気は治ってきます。ありがとうございました。

○司会 どうもありがとうございました。
 小澤先生の著書は『食養生−エコロジカルメディスン』 『ガン体質革命』等がございますので、本日の復習などにお役立てて頂きたいと思います。長時間ありがとうございます。これを持ちまして『食と健康』セミナーを閉会いたします。
          
【こざわ ひろき】
−1997.11.9
 昭和24年愛知碧南市生まれ。昭和49年東邦大学医学部卒業後、どう付属病院にて消化器外科学、一般外科学を専攻。 昭和59年に碧南市に、小澤医院を開業。東洋思想、東洋医学を日常診療に応用している。著者には「食養生エコロジカルメディエンス」や「ガン体質革命」などがある。