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政治
【from Editor】政治の劇場化には手を貸さない
橋下徹さんには正直、がっかりした。
9月9日に開かれた「維新八策」をめぐる公開討論会。審査員として著名な学者を招いた。これは、合流したがっている国会議員の“採用試験”であると思った。さすが橋下さんだ。きっとガチンコ勝負を演出し、1人や2人は落とすに違いない。政党の要件を満たすために5人を確保する、単なる数合わせではないことを証明してみせるのだと予想していた。ところが、議論なし、審査なしに等しい展開で、あっさり7人の議員の合流が決まった。
私と同様の期待があったのだろう。会場には全国から100社400人の報道陣が詰めかけた。盛り上がりを欠いたまま5時間を超える“意見発表会”に最後まで付き合った。一方で、身内の市議や府議の途中退席が相次いだ。空席の目立つ会場を目の当たりにした、わが方の記者は怒りを通り越し、しらけてしまったという。
さらに3日後の政治資金パーティー。日本維新の会の「結党宣言」の場になるという触れ込みだった。国政に手をかける橋下さんが何を言うかに注目した。
ところが、「バカばっかり」とマスコミをこき下ろした後、民意に支えられた会の正当性を強調。「大阪の改革、地方の自立には法律改正が必要」と国政進出への動機を明らかにしたものの、国政で何をやるかはそれ以上踏み込まず。一番聞きたかった、国政の根幹にかかわる安全保障や外交の話はなし。国造りへの決意や覚悟のほどが伝わってこなかった。
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