尖閣:国購入で地権者と合意 20億5000万円
毎日新聞 2012年09月05日 11時37分(最終更新 09月05日 12時49分)
政府は石原知事が4月に都として購入する方針を表明したのを受け、安定的な管理のためとして7月6日に長浜氏と長島昭久首相補佐官が石原氏に国有化方針を伝え、長浜氏が地権者と水面下で交渉を重ねていた。
尖閣諸島の領有権を主張する中国が反発するのは必至。政府は8、9両日にロシアのウラジオストクで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に野田佳彦首相と中国の胡錦濤国家主席との会談を行いたい考えだが、調整が難航する可能性もある。【小山由宇、飼手勇介】
【ことば】尖閣諸島
沖縄・石垣島の北約170キロの東シナ海にある無人島群。魚釣島(うおつりじま)、北小島(きたこじま)、南小島(みなみこじま)、久場島(くばじま)、大正島(たいしょうとう)の五つの島と岩礁からなる。明治政府が1895年の閣議決定で正式に日本領土(沖縄県)に編入した。政府から大正島を除く4島を無償貸与された民間人が、一時はカツオ節工場を経営。その後、4島の払い下げを受けたが、戦後に今の地権者へ譲渡した。周辺海域に石油資源がある可能性が指摘され、中国と台湾が領有権を主張している。