異色座談会 年収3億円×年収300万円 開成→東大 同じ学歴でもこんなに違う生活と考え方

2012年09月25日(火) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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B ほとんどいないね。

C 自分より無能な上司が「キミは東大出てるのにこんなことも知らんのか」とか言ってきません?

B 言ってくる。

C そんな人たちと給料が同じ、ということに違和感を持たないんですか。

B その点はもう諦めているよ。公務員だから。

A こういう場だからハッキリ言いますけど、やはり僕はそういう考え方には共感できない。たとえば原始時代だって、マンモスがどこにいるか必死で探して、殺して獲ってきた人間が偉いわけでしょう。でも役所の仕事っていうのは、誰かが獲ってきたマンモスの肉をどう分配するかを決めるだけ。

B それは上は財務省から下は町村役場まで、役所ってのはそういうもんだ。

A ハッキリ言って所得税が高すぎてムカつきます。一生懸命稼いでいる人間から高い税金巻き上げて、しかもそれをヘボい差配でバラ撒くんだから、成功した投資家がシンガポールに移住するのも理解できる。

B 人間社会にはマンモスを積極的に獲る人と、自分は働かないけどもらうものはもらう、という人が共存している。そこには調整弁が必要で、それを担っているのが役人だから。

プライドだけは高い

C でもそもそも、証券会社のトレーダーがマンモスを獲ってきたってたとえには無理がないか?

A どうして?

C お前らは他人のカネを預かってポーカーしてるようなもんでしょ?それで勝った時は莫大な報酬を得て、負けた時は国に救済してもらう。どう考えても、汗かいてマンモス獲りに行く仕事とは違うだろ。

A そこに日本の高等教育の問題があると思う。東大的発想の限界と言ってもいい。結局、いまだに「衆愚政治」なんですよ、日本は。「第一次産業が国の礎、金融はうさんくさい」なんて価値観を国民に植えつけておきながら、将来の国のビジョンがまったくない。シンガポールのように金融立国になる道だってあるはずなのに。

C たしかに「国の進むべき姿」も教わっていないし「ノブレス・オブリージュ」も教わっていない。だからAみたいな、カネを稼いで自分だけ幸せだったらそれでいい、という人間が出てくるんだ。

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