A そう思ってるのになんで300万円?
C 俺は権威が欲しかっただけで、弁護士の仕事がやりたかったわけじゃない。このままじゃヤバいと思ってるよ。Bさんは、なりたくて地方公務員になったんですよね?
B うん、メーカーに勤務したけど性に合わず、親父の故郷で役所に転職した。
A 中央の官僚ならともかく、地方公務員って抵抗なかったですか。
B ないね。だって何の不満もないから。不自由しないカネをもらい、転勤もなく、倒産の心配もない。そうすると、人生設計がとても立てやすい。
C 結婚・子育てとか。
B もっと先の、老後の暮らしとか。それこそ自分の葬式まで計算できる。地方だけど敷地面積200坪の自宅は豪邸と呼べるし、クルマも自分のベンツと奥さんの国産車がある。
A ・・・・・・失礼ですが、それって嬉しいんですか。
B 嬉しいよ。そこには安心と安全がある。奥さんも地元のそこそこの資産家の娘だし、二人の子供たちの将来も安泰だろう。
A 自分の能力がもったいないとか思わないですか。
B まったく思わんね。俺に言わせれば、東京で3億円稼ぐトレーダーなんて、巨人の選手と一緒だよ。現実味がないから、憧れる対象にもならない。
C 俺が言うのもなんですけど、スケールの小さい人生を選びましたよね。
B スケール?俺は自分の家族が大事だし、親も大事。両親も呼び寄せて近くに暮らしてる。地元ではステータスがあるから、飲み屋でも大きな顔ができる。この「ローカルな無敵感」って、けっこうスケールでかいと思うぜ。
A たとえばマンハッタンの金持ちは、子供の幼稚園に年間400万円のコストをかけるそうです。カネを使って最高の教育、最高の衣食住を手に入れる。そんな人生に憧れません?
B 俺に言わせると、それは「エントリーコストが高いだけのバカな人生」ということになる。もっと安いコストで、マンハッタン以上の幸せは手に入るよ。
A 世間を知らない田舎っぺ大将、という気もしますが。向上心がない。
B 知らない世界への興味を閉ざすことによって楽になる人生もあるよ。
C 地方の役所だと、東大出身は珍しいでしょう。
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