'12/9/25
中電、上関町道を改良へ
原発建設計画の立地場所に位置する山口県上関町四代地区などを通る町道蒲井四代線(約5キロ)の一部を、中国電力が本年度から改良する。中電上関原発準備事務所は「原発立地に多大な協力をいただいている地元との共存共栄のため」と説明している。
同事務所や町によると、四代地区の約160メートル。費用は数千万円とみられる。本年度内にも着工し、7メートル程度に拡幅、センターラインを設ける。もともとは県道光上関線の一部だったが、町が町道へ移管した。同地区などの住民から町へ改良の要望が出ていた。
中電は福島第1原発事故を受け、昨年3月15日から建設予定地の造成工事を中断している。関連工事に期待した地元業者にも影響が出ている。
中電はエネルギー・環境会議が原発の新増設を認めない新戦略を決定した後も建設推進の立場を堅持。同事務所は「できる限り地元業者に発注したい」とし、町道改良は地域経済に貢献する狙いもあるとみられる。中電は2011年にも、町民体育館(同町室津)と県道を結ぶ町道を整備している。