秋田・弁護士殺害:控訴審 遺族、無期懲役求める 「悲しみ薄れない」−−9月25日判決 /秋田
毎日新聞 2012年07月11日 地方版
秋田市の弁護士、津谷裕貴さん(当時55歳)を殺害したとして殺人罪などに問われている無職、菅原勝男被告(68)の控訴審初公判が10日、仙台高裁秋田支部(卯木誠裁判長)であった。証人尋問や意見陳述があり、津谷さんの遺族3人が「被告を無期懲役にしてほしい」と述べ、即日結審した。判決は9月25日。
妻良子さん(55)は検察側の証人尋問に「(夫を亡くした)悲しみが薄れるなどということはない」などと声を詰まらせながら心情を述べた。また、懲役30年とした1審・秋田地裁判決について「遺族の心情に触れておらず、遺族と亡夫にとって納得できるものではない」と、無期懲役を言い渡すよう訴えた。1審判決で弁護士を襲った被告の行為は「直ちに法治国家を揺るがすとは言えない」とされた点については「(犯行は)明らかに司法制度への挑戦。理不尽な暴力による司法業務の妨害は絶対にやってはならない」と反論した。